親の「無自覚な小さなうそ」が子どもに及ぼす影響 「約束をつい忘れてしまった」も立派なうそ

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➁子どもの秘密は絶対に守ってあげる

子どもから、「内緒にしてね」と秘密を打ち明けられることがあります。こういった場合、たとえその内容が他愛のないことだったとしても、周囲に触れまわらないことが大切です。

たとえば、お母さんが子どもから「同じクラスの〇〇君が好きなんだ。絶対誰にも言わないで」と言われたとします。その晩、帰宅した夫にそのことを何げなく話してしまい、翌朝夫がニヤニヤしながら「〇〇君のことが好きなんだって?」などと子どもに聞いてしまったとします。

大人から見ればたいしたことではないかもしれませんが、子どもにとっては一大事です。たったこれだけのことでも親子の信頼関係は悪化してしまいます。

子どもの秘密を夫婦間で共有する際は、「情報を共有したことは、子どもには絶対内緒」ということを貫いてもらうようにしましょう。

家庭外の問題でも秘密が守られるよう配慮する

家族間の問題であればそう難しいことではないですが、いじめやトラブルなど、友人関連の問題で先生に連絡、報告しなければならないこともあります。

その場合、いくら子どもが「内緒にしてね。先生に言わないで」と言ったからといって、そのまま放置してはいけません。3~4日様子を見ても状況が好転しない場合は、先生に相談すべきです。

ただ、その際は、子どもから「内緒にしてほしい」と言われていることを説明しておくこと。そして、「子どもとの信頼関係を失いたくないので」と、ひと言伝えておくことも忘れないようにしましょう。

③アドバイスを押しつけるのではなく「傾聴」と「共感」を心がける

子どもが悩み苦しんでいるとき、心が弱っているときに、親がどれだけ寄り添って話を聞き、共感してくれるかで、親に対する信頼の度合いが変わります。

大人だって、弱っているときには黙って話を聞き、共感してくれる人を信頼しますよね。逆に、不安なときに寄り添ってもらえずに放置されると、「自分は大切にされていない」という気持ちになります。

私は、子どもたちが進路や人間関係で悩んだとき、つらく悲しく心が弱ってしまったときは、家事や仕事は二の次にして、話を聞くことを優先するようにしていました。

親として、「いちばん信頼できる心の支え」になりたかったし、子どもに「弱い自分も受け入れてもらえる」という安心感を与えることで、自己肯定感を高めたいとも思っていたからです。

うまいアドバイスや助言は必要ありません。子どもたちが弱音を吐いたときに、味方になって話を聞いてあげるだけでいいのです。

中高生になれば、悩みや不安をアウトプットし続け、思考の整理ができると、「ありがとう。スッキリしたわ」と離れていきます。その結果、わが家では子どもたちの心が不安定な思春期でも、親子の信頼関係が揺らぐことはありませんでした。

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