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ジャニーズ「新会社設立」が起死回生に有効なワケ

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の平本淳也代表(右)と石丸志門副代表(撮影:尾形文繁)

一方で、チャンスもある。これまでのジャニーズ事務所は、故ジャニー喜多川・メリー喜多川両氏、およびそれを引きついだ藤島ジュリー氏の事実上の独裁によって運営されてきた。もちろん、権限集中が繁栄をもたらした点はあるが、数々の弊害も生んできたのは周知のとおりだ。

新会社の資本関係と経営体制が変わることで、より時代に即した柔軟な対応ができるようになる可能性もある。

ほかの芸能事務所の体制の例

例えば、BTSが所属する芸能事務所HYBE社は、株式公開(IPO)前にBTSメンバー全員に株式を付与した。株式公開によって、メンバーは莫大な上場益を手にすることになった。

このように、所属タレントが株式を分有して、切磋琢磨して企業価値を上げることで、その利益を享受するようなことも可能になる。

新会社が株式を上場して、誰でも自由に株式を購入できるようになれば、ファンが株を買って、企業を支えていくといった動きも期待できる。

HYBE社は、上場直後に株式が急落したり、BTSの活動休止発表前に職員が株式を売却したり──といった問題も起きている。

株式上場も万能ではないことは念頭に多く必要があるが、新会社はゼロベースでさまざまな試みをすることも可能になる。

以上のことを総合的に考えると、ジャニーズ事務所は企業再生、企業法務のプロを起用して、最善の策を探っているように見える。内輪の論理で押し切ろうとした9月7日の記者会見の時とは大きく変わっているように思える。問題は藤島ジュリー氏が決断できるかどうかだ。

ジャニーズ事務所がこのまま衰退の道を辿るのか、復活へ向けた重要な一手が打てるのか。10月2日の事務所の発表が分水嶺となるのは間違いなさそうだ。

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