販売台数3位トヨタ「シエンタ」発売1年通信簿 ワゴン車のみのラインナップで販売好調の理由
2列目となる後席は、背もたれを前へ倒して荷室の床面積を広げる際、より平らな面を構成できるようになり、荷室を併用した広い空間での車中泊も快適になりそうだ。
シエンタは、5ナンバー車でありながらミニバンのように3列目の座席(7人乗り)がある選択肢もある。その3列目を2列目の座席位置まで倒しこむことにより、2列目の座席を前方へあらかじめ倒しておくことで、2名乗車では商用バンのような広々とした荷室を使うこともできる。身近な乗用の小型ワゴン車でありながら、貨物車のような広い荷室での荷物の運搬もできる機能は、余暇にも仕事にも兼用できる機能性を持つ。
同乗者への改良点では、後席への乗降用のスライドドアが、より高い位置まで開き、高さ1.2mの開口が得られるようになった。子供の乗り降りがよりしやすくなるだけでなく、高齢者もあまり腰をかがめず出入りできる。またキーを持って床下に足を差し入れると、自動でスライドドアを開閉できる機能もあり、両手に荷物を持っていたり、子供を抱きかかえていたりする際も、そのまま後席へ乗り込むことができる。
親しみやすいインテリアも特徴のひとつ
車内は、一般的に樹脂で成形した表面のダッシュボードであるところを、ファブリックを用いた水平基調の造形とし、人にやさしい印象を強めている。そして黒以外に、カーキやフロマージュといった座席を含む室内色を選ぶことができ、やさしさや親しみのある室内空間を感じることができるのではないか。
シエンタという基本的価値に加え、新たな魅力を追加した新型シエンタの販売動向は冒頭に述べたとおりだ。
その内訳を、トヨタ広報部に尋ねると、ハイブリッド車とガソリン車の販売比率は、約7:3であるという。ガソリン価格の高値安定に加え、原油の供給や円安などを含めた世界情勢によりさらなる価格上昇が懸念される今日、ハイブリッド車への期待は高まっていそうだ。
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