販売台数3位トヨタ「シエンタ」発売1年通信簿 ワゴン車のみのラインナップで販売好調の理由
新型シエンタの商品性は基本的に2代目を踏襲するが、技術的側面で、ヤリスから導入されたコンパクトカー向けTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)が適用されている。これによって性能は一段と向上した。動力は、排気量1.5Lガソリンエンジンと、1.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類である。ハイブリッド車は、WLTCで28.8km/Lの燃費性能を持つ。
車いすで乗れる福祉車両も、従来はガソリンエンジン車のみの設定だったが、新型からハイブリッド車も選べるようになった。また、新たな取り組みとして、後席位置に車椅子を乗せる際、一般に車体後ろへスロープを引き出して車いすを乗り降りさせるが、新型シエンタでは、リアバンパーを使ったショートスロープと呼ぶ手法が開発され、選択肢に加えられた。これにより、車両後方へ長いスロープを引き出さなくても車いすでの乗降ができるようになる。トヨタは、長年にわたり福祉車両の開発や進化、そして普及に熱心に取り組んでいる。新型シエンタに新設定されたショートスロープは、せまい場所での利用を広げ、より多くの人が移動できる福祉車両の世界を拡張している。
室内空間をさらに広く、より便利で使いやすく進化
シエンタの基本的魅力の進化として、3代目の開発では、これまでの利用者の声を十分に聞き、室内空間を改良したという。
具体的には、天井までの室内高さが2cm高くなり、それにともない、荷室の天井までの高さも2cm増えている。乗員の頭の横方向の空間も6cmのゆとりが生まれているとのことだ。数cmという寸法は小さな差に感じられるが、空間としてとらえると広々とした印象を強める。
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