玉木代表が再選も国民民主の「明るくない未来」 難題山積の連立入り、「第3自民」なら分裂必至

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国民民主党の代表選を終えた玉木雄一郎代表(手前左)と前原誠司代表代行(同右)(写真:時事)

9月2日投開票された国民民主党代表選では、玉木雄一郎代表(54)が前原誠司代表代行(61)に圧勝して再選を決めた。これを受けて自民党内には国民民主の自公連立政権への取り込みを模索する動きも顕在化した。ただ、連立入りは難題が多く、「第3自民」となれば党分裂は避けられないため、与野党双方から玉木体制の「未来」を危ぶむ声も広がる。

今回の代表選は、岸田文雄首相ら自民党幹部との連携の可否や、政権交代を狙う野党としての立ち位置が、最大の争点だった。結果的に、代表就任以来「対決より解決」を掲げ、巨大与党との協調・連携に踏み込んできた玉木氏が、所属議員や党員らから多くの支持を集めたことで、連立入りも含めて、改めて同党の今後の政治路線が注目される状況だ。

玉木氏は代表選で、国会議員(21人、各2ポイント)から14人、国政選挙の公認予定者(13人、各1ポイント)から6人の支持を得て計34ポイントを獲得。地方議員と党員・サポーター票を加えると総計80ポイントとなり、31ポイントだった前原氏を圧倒した。玉木代表の任期は2026年9月までの3年間で、現衆院議員の任期満了(2025年10月30日)約1年後まで在任可能となる。

「自分が首相になるしかない」と玉木氏

玉木氏は再選決定後、「この代表選の議論の過程で(党の)問題点や弱みが明らかになった。さまざまな意見を通じて改善、強化をしたい。選挙の体制整備を加速し、国民民主党を強く大きくすることに全力を傾けたい」と今後の抱負と決意を語った。

さらに玉木氏は3日、自身のユーチューブチャンネルのライブなどで、支持率低迷に苦しむ岸田首相の政権運営について「(自分が首相に)なるしかない。やるべきことが見えているのに(岸田政権では)やれていないのが、もどかしい。もっと権限と力を持って、やるべきことをバンバンやればもっともっと良くなる」。「岸田(文雄)首相もいい人だが、何をしたいかがない。やるべきことをはめ込んでいく人が要る。誰もやっていないから、我々がやってやろうと」などと近い将来の政権入りへの意欲もにじませた。

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