社長室長のときでも社長の景色が見えていたと思っていたが、いざ社長になって、見えていなかったことに気付かされた--西本甲介・メイテック社長(第3回)

✎ 1〜 ✎ 50 ✎ 51 ✎ 52 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
社長室長のときでも社長の景色が見えていたと思っていたが、いざ社長になって、見えていなかったことに気付かされた--西本甲介・メイテック社長(第3回)

--派遣会社は営業の力も重要なのではないでしょうか。

モノではなくヒトを扱うビジネスですので、きちんとエンジニアとコミュニケーションをとれる体制が必要です。

1人の営業に40人のエンジニアを担当させています。学級の1クラス分の人数なら全員の顔も名前も覚えることができますから。この担当人数は技術者派遣業界でも少ないほうですが、今後はもっとコミュニケーションを密にしていくために営業マンの数を増やす予定です。

ただし、人材ビジネスは、派遣であろうと紹介であろうと人材というリソースと受注というニーズをいかにマッチングするかというところに大きなポイントがあります。マッチングの高さによって社員の満足度と顧客満足度が両方変わってくるわけですが、人が介入してマッチングを行うとどうしても恣意的になります。

たとえば、営業に紹介された企業が自分に本当にふさわしい会社なのか、営業が成績を上げたいから勧めた会社なのかとエンジニアが疑うこともある。でもエンジニアにはそれはわからない。

そこで、当社は10年ほど前からマッチングをシステム化しました。エンジニアのキャリア情報やお客様の受注情報をスペック化したデータベース「ベストマッチングシステム」を作り、マッチングはITで行うようにしたんです。

実際、その透明性が納得感につながっているようで、社員の満足度が上がりました。社員の満足度はコストパフォーマンスを高めますので、結果的に顧客満足度も上がります。

--あらゆる製造業と取引があると思いますが、企業の強さや弱さはどこに現れるとお考えですか。

ここ10~15年、バブル崩壊が1つの契機だと思いますが、派遣社員も戦力だと言ってくださるお客様がすごく増えてきました。

なおかつ、徹底してその考え方を現場レベルまで落とし込もうとしている会社は強い会社だと思います。実際、きちんと利益も上がっています。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事