シャープ、注目の再建策は「踏み込み不足」 高橋社長が会見、危機脱却への道筋描けず
記者会見における主な質疑応答は以下の通り。回答者は髙橋社長。
――もっと早く構造改革に手をつけられなかったのか。
(業績悪化を)予測できていれば手を打っていたが、現在のガバナンスと経営管理体制で対応できなかったのが反省点だ。たとえば太陽電池では、2013年度はわりと大きな黒字となり、そのままやっていけると思った。しかし、2014年度に産業用が急激に減って、引き当てをするという結論になった。
こういう市場変化は起こりうる。変化が起こった時に、いかにそれに早く対応するかが大事だ。
――カンパニー制を導入する狙いは。
簡潔に言えば、カンパニーごとに財務三表を全てそろえて、自分で分析しろということ。それぞれのカンパニーで適した財務諸表は異なる。液晶は資本が厚いが、コンシューマー向け家電ではそれほど厚くない。そういう事業の特性を踏まえ、カンパニーごとに自立した経営を目指す。
「減資で資本政策の融通性を上げる」
――減資をする意図は。
減資をすれば、資本政策の融通性、機動性を上げることができる。そういう意味で減資し、5億円にまで(資本金を)落とした。
――テレビや電子部品の生産拠点をどう再編するのか。
テレビは欧州などに続き、米州でも、(外部の生産委託先との)アライアンス先を探っていく。日本はテレビの重点地域と捉えているので、栃木・矢板工場の縮小や撤退は、現在考えていない。
電子部品の広島・福山工場は生産効率化のため、第1~3工場を第4工場にできるかぎり集約化する。だが、全部が第4工場に集約化できるかは、検証する必要がある。今、第4工場の稼働率は上がっており、拡大方向だ。これから人員が不足する可能性もある。広島・三原工場も減損したが、それでコスト力もついてくるので、閉じることは考えていない。
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