アルコールが女性に与える「男性とは違う影響」 調査で発覚「女性の飲酒関連死」が増えている

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飲酒が問題につながっているのではないかと疑っている高齢者に考えてもらいたい点がいくつかある、とクーブ氏は言う。同氏によると、アルコールは人間関係に悪影響を及ぼす場合がある。

例えば、夜に孫と電話で話しているときにろれつが回らなくなったり、怒りっぽくイライラした態度が一日中続いたりする。飲酒のせいで睡眠が悪化したり、運動不足になって転倒しやすくなったりすることに気づいている人もいるかもしれない。

飲み過ぎを判断する簡単な方法

クーブ氏は、飲酒を数日間控えることはアルコールとの関係を評価するのにも役立つとアドバイスする。酒を飲まない日により気持ちよく過ごせるなら(頭がよりはっきりして、よりよく眠れるというように)、それは飲酒量を減らすべき強い兆候が現れていることになる。

自身のアルコール摂取量を、問題があるかないかのどちらかに厳密に区分しないようにすることが大切だと、女性と禁酒に関する著書があるホリー・ウィテカー氏は言う。本当に重要なのはそうではなく、アルコールが自身の人生に与える真の影響について考え、「それで本当に気分がよくなるのか、よく理解することだ」。

スルール氏は、ノンアルコール飲料などの代替策を考えられるよう、最も飲みたくなる状況を特定するのも、飲酒量を減らす1つの方法だと話す。

「本当のところ、低リスクの飲酒とはまったく飲まないことだ」とスルール氏は言う。「社会はこのことをちょうど理解し始めたところだ」。

(執筆:Dani Blum記者)
(C)2023 The New York Times

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