内定出した途端に「蛙化現象」採用担当者の嘆き 今年の最優秀賞は?「採用川柳・短歌」入選作品

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ただ、いいほうに考えれば、大手企業も内定を出す優秀な学生と巡り会い、内定を出すことができていたわけであり、採用担当者の目に狂いはなかったともいえる。こんな言葉はまったく慰めにはならないかもしれないが……。

母集団 形成したのに ボツ集団 (島根県 ええかんげんにしてやさん)

新卒採用活動においては、自社に関心を持ってくれる学生を増やし、囲い込むことを「母集団を形成する」と表現することが多い。なかには、正式に応募してくれた学生を「母集団」と呼ぶ企業もある。

作者の会社は後者のようだ。半年以上かけて、なんとかかき集めた応募者の書類選考をするのは、人事部門ではなく技術部門の管理職とのこと。ところが、売り手市場の中で中小企業が応募者を集める苦労を知らない他部門の管理職は、面接をすることもなく、「レベルが低い」と書類選考だけですべて不合格に。まさに「ボツ(となった)集団」だ。

これまでの作者の苦労はまったく報われることはなく、2024年卒採用は「成果なし」で終わりを迎える。悔しさと無力感は相当なものだったと推測されるが、作者からの「来年も頑張ります」の前向きな一言に心が救われる。来年こそ、技術部門の管理職が驚くほどの学生からの応募があることを祈らずにいられない。

HR総研のオフィシャルページでは、「2024年卒 採用川柳・短歌」の全入選作品について、作者の思いを踏まえての寸評・解説も掲載している。それぞれの作者がどんな気持ちでこの川柳や短歌を詠んだのか、ぜひご覧いただきたい。

今年の入選作品一覧

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

松岡 仁 ProFuture HR総研 主席研究員

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まつおか ひとし / Hitoshi Matsuoka

就職情報会社3社を経て、2009 採用プロドットコム(現ProFuture)に入社。新卒採用に限らず、キャリア採用、人材育成、人事制度、人事システム、労務、法改正対応等、人事領域に関連する幅広い各種調査の企画、実施・分析を行う。朝日新聞、日経新聞をはじめ、新聞、人事系雑誌、テレビからの取材依頼も数多い。

 

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