極寒の「北海道」と「コタツ」の意外すぎる関係 コタツ保有率は47都道府県で何位か?
まずは北海道で最大の都市、札幌。街中で聞き込み調査を始めた。するとなんと144人中119人が「コタツを持っていない」という結果になった。
とはいえ、札幌は日本で最も寒い町ではない。そこで取材班は陸別町へと向かった。陸別町は「日本一の寒さ」と言われるだけあって、やはりものすごく寒い。この日もなんと-19℃と想像を超える寒さに身もだえながら、現地の家に突撃取材。ここでも「コタツは持っていない」という。
ひょっとして、「北海道民は寒さに強いからコタツを持っていない?」
疑り深い取材班は、家の中にお邪魔させてもらった。すると、あることに気がついた。二重扉に二重サッシ、窓は四重と完全に外気をブロック。防寒設備がしっかりしており、部屋の中はとても暖かい。さらに灯油ストーブは24時間つけっぱなしのフル稼働。部屋が暑いくらいに暖かい。
そう。北海道民は寒さに強いわけではなく、逆に寒さが苦手。そのため完全防備で自分の身を守っているのだ。寒さが苦手なあまり、車に乗るのも家の中から車のエンジンがかけられる「エンジンスターター」を使う。暖気して、社内がポカポカになったところで暖かい部屋から暖かい車へ移動するのだ。
それでもひとつ疑問が残る。やっぱり寒さが苦手なら、コタツがあったほうがいいのでは、ということだ。
北海道の冷蔵庫にはヒーターが?
素朴な疑問が湧いたところで、マンションを取材してみると床暖房を24時間つけっぱなしで使っていた。ストーブにしろ床暖房にしろ、ずっとつけっぱなしというある北海道民のお宅に伺ってみた。
気になる1カ月の光熱費はなんと6万3000円。夏の光熱費は3500円だということで、夏冬の差はなんとおよそ20倍もある。
なぜ、そこまでして暖房をつけっぱなしにするのか?
住宅メーカーの岡崎さんに話を伺うと、「暖房を止めて、温度を下げてしまうと家全体が暖まるまで丸1日は時間がかかる」とのこと。なるほど、極寒の北海道では一度暖房を切ると、たちまち家が冷え切り、それを元の温度に戻そうと思ったら、暖房フル回転でものすごく不経済になる。24時間暖房をつけっぱなしにしておいたほうが、逆に経済的なのだ。
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