脱添加物!海外企業はここまでやっている 日本の「安全」は世界の「危険」かもしれない
パネラのシェイクCEOは、排除対称の添加物や成分を列挙した「ノー・ノー・リスト」を公式サイトに掲載している大きな理由は、売り上げを守るためだと語る。同社のリストは、ジョンズ・ホプキンス大学や、環境NPOのエンバイロメンタル・ワーキング・グループと天然資源保護協会、ヨーロッパ諸国の政府による研究や基準をもとに作成された。
「私は科学者ではないし、どの物質に発がん性があるとか、健康を害するといった議論に首を突っ込むつもりもない。ただ、消費者が今いちばん気になることだと考えている」
基本の食材に立ち返る
パネラはこれまで、提供する食品に450種類以上の添加物を使用していた。同社の下には多くの供給業者と、その下にも供給業者が連なっているが、彼ら業者は自分たちの製品にパネラが使用中止を決めたものが使われているかどうか、必ずしも把握していなかった。
「効率性と一貫性を高めるために添加物が増えていき、供給チェーンが長く伸びるにつれて保存料が使われるようになった」と、パネラの品質保証担当のサラ・バーネット上級部長は言う。
添加物排除のアプローチにも欠点はある。たとえば、アイスクリームやアイシングを白くする着色料として一般的な二酸化チタンを、パネラはモッツァレラチーズに使うのをやめた。ただし、チーズは時間とともに茶色くなる。
「消費者がどのような反応を示すか、まだわからない」と、バーネットは言う。
バーネットによると、サラダのドレッシングは成分の再構成が最も難しかった。ひとつには、油の種類によって粘り気と味が変わるからだ。グリークサラダのドレッシングは、使われていた香辛料を徹底的に分析した結果、基本に立ち返ることにした──レモン汁、にんにく、オレガノ、ローズマリーだ。
「これらの食材は(排除する)リストに載せる必要はない。これだけあればドレッシングが作れるのだ」
(執筆:STEPHANIE STROM、翻訳:矢羽野薫)
© 2015 New York Times News Service
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