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「台湾有事」を防ぐために西側諸国は台湾支援を 「米国は関与しない」と中国に思われたらダメ

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「台湾有事」を防ぐために西側諸国は何をすべきか。元空将が語ります。

元空将の尾上定正氏
尾上定正(おうえ・さだまさ)/元空将。1959年生まれ。82年防衛大学校卒業。97年米ハーバード大学ケネディ大学院修士課程修了、2002年米国防総合大学戦略修士課程修了。防衛省統合幕僚監部防衛計画部長(13年に空将)、航空自衛隊幹部学校長や航空自衛隊補給本部長を経て退官。(撮影:尾形文繁)

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台湾海峡の緊張が高まっている。中国が台湾統一(併合)に向けて武力侵攻する日がくるのか。7月31日発売『週刊東洋経済』の特集「台湾リスク」では、日本企業に迫り来る台湾有事の全シナリオを示した。
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──台湾海峡で緊張が続いた場合、どんな事態になると予想しますか。

考えられるシナリオの1つ目は極度の緊張状態の継続だ。第3次台湾海峡危機(1995〜96年)では一触即発のリスクもあった。これと同じような「グレーゾーン」が長く継続するような状態だ。2つ目は、台湾の孤立化だ。台湾発で毒性の強い感染症が広がったなどと口実をつくり、台湾を封鎖する。物理的遮断のほか、サイバー攻撃や海底ケーブル切断によってネット上からも遮断し、混乱に乗じて対中融和政権を確立する。3つ目が本格的な軍事侵攻だ。軍事侵攻は簡単ではないが、中国は当然、準備をしている。これらを組み合わせることもあるだろう。

──中国の軍事的膨張に強い懸念を示されています。

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