日本人の仕事満足度が今後上向くと期待できる訳 「熱意あふれる会社員」割合は145カ国で最低だが
「満足度調査を毎年実施していますが、満足度が低い原因は実に多種多様です。これという切り札で解決できるものではないでしょうし、多視点アプローチで、あれこれ施策を打ち続けるしかないと思っています」(素材メーカー)
「原因はいろいろ」「事情は人それぞれ」ということのようです。そこで、ヒントを求めて、アメリカ・インド・中国・ドイツ・シンガポール・ブラジルなど9カ国14名のビジネスパーソンにヒアリングしました。
「ITのスキルを生かしてコンサルティング業務をしています。インドでもデジタル人材が不足しており、給料はどんどん上がっています。仕事は充実しているし、給料も増えて、言うことありません」(インド、IT)
「以前の勤務先がコロナ禍で業績が悪化したことを受けて、2年前に転職しました。年収が1割ダウンしましたし、仕事も面倒くさい営業職で、満足度はかなり下がっています。そろそろ転職するつもりです」(シンガポール、医療サービス)
海外では仕事内容と報酬を重視
この2人のように私がヒアリングした外国人は、仕事の中身と報酬の2つだけを重視していました。自分に合った仕事をし、報酬が高ければ満足、自分に合わない仕事をし、報酬が低ければ不満足、というわけです。
日本では、仕事と報酬だけでなく、職場環境・人間関係・経営陣への信頼などさまざまな要因が従業員の仕事満足度に影響している、という事実を外国人に伝えたところ、不思議な顔をされました。
「そもそも会社って、雰囲気が暗く、嫌なヤツが多くて、つまらない場所だろ。ブラジル人は、ちゃんと仕事があってそこそこ給料をもらえれて、週末に楽しく踊って過ごせれば大満足。会社には、そんなに多くのことを期待していないよ」(ブラジル、食品メーカー)
無料会員登録はこちら
ログインはこちら