月収16万、1000万貯めた彼女の「リアルな生活費」 収入を上げなくても生活できる術を教えます

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就職2年目の2015年、会社で社会保険に加入したのをきっかけに、年金に関する本を読み、貯金に目覚めたという。それからは大学時代のように何も考えずに好きにお金を使う生活から変化した。

通勤定期をカードで購入してポイントキャッシュバックを得るポイ活、格安スマホへの乗り換え、高金利なネット銀行の口座開設、百貨店で毎月一定金額を積み立てると、満期時にボーナスを上乗せした商品券やお買い物カードを受け取れるデパート積み立ての活用、ふるさと納税など、生活コストを下げる方法を調べてコツコツと実践していった。

「節約家になるというよりは、月収10万円で生きていくためにお金を貯めようという考えでした」

月収10万円台で始めた1人暮らしの全容

社会人生活が4年目に差し掛かった2018年、親が仕事の都合で引っ越すことになり、もちたまさんは1人暮らしを始める。

「元々、心の奥底では『いつまでも親に頼ってはダメ、1人暮らしをしてみたい』と考えていました。そこで生活費を見積もってみたところ、月収10万円でも家賃の安いところが見つかればギリギリ暮らせると思いました」

そうして探した物件は、神奈川県にある3万2000円の築30年のアパート。家賃を安くするために築年数には目をつぶった。職場までは電車通勤。乗車時間は長いが、1本で行けるアクセスの良さを意識して決めた。

女性の1人暮らしとなると、防犯面や環境も大事になってくるだろう。

「契約前には実際に訪問して内見し、ゴミ捨て場や共用部、周辺の環境、雰囲気を確認するようにしています。ネットで写真を見ていいと思っても、廊下にゴミをいっぱい置いている人がいたり、ゴミ捨て場が荒れていたりすることがあります。それはネット情報だけではわからないので、必ず周りの様子を見てから決めるようにしていました」

数年暮らした後、都内で4万5000円(Wi-Fi代込み)の場所に引っ越した。もちろん同じように内見して決めている。

もちたまさんはYouTubeチャンネルでルームツアー動画を公開しているが、生活感がありつつも整理整頓された清潔感のある部屋での暮らしぶりが見てとれる。

「青色が好きなので、部屋のテーマカラーを青にして合わせています。小物はなるべくシンプルにしてすっきりさせています」

節約家の自宅
自宅の中でお気に入りの場所は、カウンターキッチン。食卓にも作業用デスクにもなる優れものだ(写真:「もちたま【元月収10万円女子】」より)
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