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コーエーテクモ「毎年大型タイトル」に懸ける真意 専用スタジオ開設、開発人員5000人に倍増させる

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500万本級の大型タイトルの開発に特化したスタジオを新設したコーエーテクモ。大型タイトルを継続的に作る体制整備に本腰を入れる理由とは。

「信長の野望」など歴史シミュレーションゲームを強みとするコーエーテクモホールディングス。国内外でヒットする大型タイトルを継続的に生み出す体制整備を急いでいる(撮影:尾形文繁)

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グローバルで拡大が続くゲーム市場。一方でハードの高性能化や、クオリティに対するユーザーからの期待の高まりにより、開発費の高騰がソフトメーカー各社の頭を悩ませている。
新規のタイトルやIP(知的財産)の投資回収リスクが増す中、コーエーテクモホールディングス(HD)は2024年4月、500万本級の大型タイトルの開発に特化したスタジオを新設した。
国内外で売れるゲームを継続的に生み出す体制をどう築いていくのか。コーエーテクモHD副社長で、傘下のゲーム会社・コーエーテクモゲームスの社長も務める鯉沼久史氏に聞いた。

“質”への要求は一段と高まっている

――ゲーム業界では今年、開発中止や開発方針見直しの動きが相次ぎました。環境が変化してきているのでしょうか。

巣ごもり需要が一段落し、スマホゲームは引き続きレッドオーシャンとなっている。その中で、開発費の高騰やコロナ禍での働き方の変化が同時に起きたことで、少し“歪み”が出たととらえている。

当社は大型プロジェクトの中止などはなかったが、昔に比べて開発期間が長期化する中で、思い通りに進まなかった面はある。出来上がったものが満足のいく品質に達せず、開発費を増額したり、スケジュールを伸ばしたりして、想定していた費用と期間に収まらなかったものもあった。

リモートワークだと、設計図通りの“100”(の水準の製品)は作れるが、そこからみんなで書き換えていって、ぐっと面白さを上げて、200とか300まで仕上げていくのがゲーム制作の仕事。そういったところが会って話さないことで、最終的にクオリティがなかなか上がらないことにつながった。少しのずれが積み重なり、結果的に大きくずれていった。

――それが最近の発売タイトルに表れ始めてきたと。

そうですね。その状況下で手がけ始めたタイトルが最近出てきているので。ただ、今は基本的に出社に切り替えており、今後は計画通りに進めることができると思う。

――開発費の高騰は、1つのタイトルを作るのに人をより多く入れないといけない状況に変わったからでしょうか。

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