カナダ発「ルルレモン」が日本の旗艦店で大胆戦略 銀座旗艦店「大規模改装」で狙う2つの成長市場

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ギンザシックス店は、日本展開の足掛かりとして2017年に出店。従来の5階から4階に移転し、増床改装を経て今年4月にリニューアルオープンした。店舗面積は従来比約2倍の389平方メートルに広げ、メンズ売り場は倍近くまで拡充。テューダー氏は「改装前からギンザシックス店はメンズの売り上げが好調だったので、さらに伸ばしていく」と力を込める。

店舗中央に位置する豪華な試着室(提供:ルルレモン)

店舗改装のポイントは、売り場の中央に設置した試着室だ。一般的にアパレルショップの試着室は店舗の端に設置する場合が多い。しかし、ギンザシックス店ではウィメンズとメンズの売り場をつなぐ店の「ど真ん中」にあえて置いている。

個室の中は、携帯電話の充電ポートや自撮りに適した照明付き鏡などを設置。テューダー氏は「社内データから、日本のユーザーは他国と比較して試着室で過ごす時間が長いことがわかった。ギンザシックス店では試着室を重視して店の真ん中に設計し、個室内にもさまざまな機能をつけた」と狙いを語る。

銀座と六本木を日本の「ハブ店舗」に

個室を出た試着室の共有スペースにはカウンターテーブルを設置し、家族や友人など一緒に来店した客同士で会話をかわせる場所を作った。テューダー氏によるとルルレモンでは試着室でいろいろな服を試すのは女性に限らず、男性も時間をかけて試着する客が多いという。

ここに目標に掲げる「メンズ売り上げ2倍」の突破口がある。従来は女性向けヨガウェアが代表的な商品だったが、今では男性向けのカジュアルウェアの人気も高まっている。

とくにコロナ禍で在宅勤務が普及すると、仕事で着用できるシャツや伸縮性の高いパンツに注目が集まった。メンズ向けパンツは価格帯が1万~2万円弱と安くない価格帯だが、「男性客は『これだ』と思ったら同じ服をまとめて買ったり、買い続けてもらえる。日本のみならずアメリカでも同じ特徴があり、これが強みだと思っている」(テューダー氏)。

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