水商売から「昼職へ転職したい」叶えるガチな現場 面談では「昼職なめんなよ」と怒ることも

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ナイトワークから昼の仕事に転職したい人たちを支援する「昼job」。その活動を追いました(撮影:今井康一)
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キャバクラ、ガールズバー、風俗などのナイトワークから、昼間の仕事へ転職したい——。

そんな人たちに向けて支援を行っている会社が「昼job」だ。社長をはじめ、同社のスタッフは全員がナイトワーク経験者。水商売を卒業したいけどほかの仕事はしたことがない、資格もない、ビジネスマナーもわからない……そんな不安な気持ちを熟知しているからこそ、親身になって寄り添い、多くのナイトワーカーの門出を見送ってきた。

オフィスを構えるのは、歌舞伎町から徒歩圏内の新宿5丁目。コロナによってゴーストタウンと化したときから、すっかりにぎわいを取り戻した現在まで、同社は歌舞伎町やナイトワーカーたちとどう向き合い、見守り続けてきたのか。

水商売に付きまとう不安定さが顕在化

平日のお昼過ぎ。昼jobが入るビルのエレベーターに、茶髪の若い女性が入っていく。止まったのは同社がある3階。10分も経たないうちに別の女性がやって来て、やはり3階で下りた。なかなか繁盛しているように見えるが、どうなのだろう。「コロナ禍には求職者が3倍に増えましたが、今はだいぶ減ってきています」と話すのは、社長の坪嶋拓真さん。細身の長身に白いスーツを着こなし、洗練された雰囲気がある。

昼job社長の坪嶋拓真さん
昼job社長の坪嶋拓真さん(撮影:今井康一)

「コロナで夜の街が大打撃を受けて、ナイトワークから昼の仕事に移ろうとする女性がめっちゃ増えたわけですよね。ただし、多くの企業も採用を止めたので、働きたい女性はたくさんいるのに求人がないという、(需給の)バランスが取れていない状況でした」

2020年3月、小池都知事が「夜の街を控えて」と発言したことにより、歌舞伎町の人出は激減した。客引きをするキャッチやガールズバーの店員のほうが、通行人より多いほどだった。当然、ナイトワーカーたちの仕事もなくなり、昼の仕事へ移ろうとする女性が増えたのだが、目先の給料や働ける場所を失ったことよりも、水商売という職業に付きまとう不安定さが顕在化したことが、転職希望者が増えた要因だったのでは、と坪嶋さんは続ける。

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