45歳過ぎたロザン菅さん語る「中年」の生き抜き方 「40代だからこそ、シンプルなビジョンに立ち返る」

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高学歴コンビという看板だけでなく、自ら執筆するネタの面白さで人気を博し、数多くのメディアを横断する多忙なスケジュールをこなす菅さん。その実力が培われた一端が大学受験の勉強にあると考えれば、納得感がある。

クイズの回答者としても存在感を示す宇治原さんも然り。ロザンというコンビの活躍自体が、日本型の受験勉強の幅広い応用可能性を示しているのかもしれない。

菅さんは新著に関しても、勉強の枠組みを応用しているという。

「『京大中年』を書いたモチベーションのひとつに、学生の勉強って社会人になっても役に立つんだということを、証明したかったという要素もあります。

今回取り入れたのは歴史の勉強です。あれって単なる年号や用語の暗記のためにやっているのではなくて、歴史を振り返るという意図があってやっているわけじゃないですか。

それと一緒で、この本は僕たちの20代・30代・40代を振り返っています。語り手としての45歳の僕が、各年代当時を俯瞰的に辿りつつ、その意味を検証し、改善できるところはどこかを考えるという、歴史的思考に基づいて執筆しました」

この歴史的思考を駆使した『京大中年』で目指したのが、「自分達の教科書」作りだという。これまでの人生の歩みを振り返ることで、これから進むべき道筋を探る、自分たちのためだけの歴史の教科書。それは道に迷いそうになったときに指針となる、人生の羅針盤だ。

読者のなかには、中年期を迎えて人生やキャリアに迷っている人もいるかもしれない。それなら一度自分の歴史を振り返ってみてはどうだろう。来し方に思いを巡らせることは、将来を見定めるための「自分だけの教科書」を編むような、有意義な行為になるはずだ。

ビジネスパートナーとの、出会いをモノにするには

ロザンといえば、そのコンビ仲の良さも魅力の一つ。芸人を志した動機も「2人でずっと喋っていたいから」という微笑ましいものだ。意気投合し芸人になる夢を誓い合った高校時代から、ゆうに四半世紀を過ぎた現在でも、その親密な関係に綻びはない。こうしたコンビ仲の良さには根本的な価値観の一致があると、菅さんは言う。

「僕らこう見えて意外と不真面目なんですよ。物事をそれほど大真面目に捉えていない。『まあ、何とかなるやろ』みたいなところが、どっちにもあって。そんなに大きな事を望んでもいないですし。『2人で楽しく』っていう根本の部分が一致しているのが、仲の良い秘訣かなと思いますね」

(撮影:梅谷秀司)

こうした運命のパートナーとの出会いは、誰にでも起こることではない。たとえ相性の良い相手に出会ったとしても、一緒に独立して同じ道へと歩みを進めるには並々ならぬ決心が必要で、怯んでしまうのが普通だろう。しかし後の相方と青春を分かち合った高校時代、菅さんにはある確信があったという。

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