緊急時の「議員任期延長」と「参院緊急集会」の是非 橋下氏、衆院議員の任期延長論は「厚かましい」

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橋下氏:選挙ができなくても、そこには選挙で選ばれて、まだ任期がある参議院議員がいるではないか。緊急状態なわけだから、今の憲法を改正しないといけない。(緊急集会を)70日以上やるというのは憲法の曲解だ。ここは憲法改正賛成・反対にとらわれずに、きちんと憲法を整えて、任期のある参議院議員がいるのであれば参議院(の緊急集会)でまずやってもらう。その人たちの任期が切れてから、次、衆議院の任期の話になるのだと思う。

新藤氏:もし、そういう考えなら、それを憲法改正(議論)の中で提案されたらどうか。

橋下氏:僕は国会議員ではない。

衆議院と参議院の憲法審査会が合同で議論すべき

新藤氏:皆さんで、そういう考えがあるならばやればいい。だけど、わが国の二院制、衆参同時開会の原則、これらを全部やめて、参議院によって首班指名もできる、本予算も決定できる。それが一院の、もしかしたら限定的な参議院も半分になっているかもしれない。衆院議員はいっさいいない。その段階でそこに居る限定的な人だけで国家を運営していいということのほうが国の安定性が取れると思うのであれば、それは議論すればいい。

橋下氏:それは衆議院の憲法審査会で衆院議員だけで議論しているから、そういう話になる。これはもちろん衆議院と参議院の憲法審査会が合同で議論すべき話だ。

新藤氏:日本国憲法で緊急事態にどう国会機能を維持するかということなので、衆参合わせて議論しなくてはならない。当然、衆議院と参議院が意見を交換しながら、最終的には衆参の国会の意見にしなければならない。

橋下氏:二院制が重要だというのはわかるが、二院制の重要性よりも選挙で選ばれた任期ということがないと、権力は基礎づけられない。

(画像:FNNプライムオンライン)

長妻氏:新藤さんの言うこともわかる。ただ、国が権力を乱用しないできちんと任期延長の終わりを適切に定義することがきちんと担保されるのかというと、結局は多数決になるのでやはり権力側が恣意的になる危険性がある。そういうことを謙虚に受け止めて、だから参議院と衆議院で今いま意見が違う。与党の中でも違う。学者の間でも賛否両論、いろんな定義がある。拙速に進めるのではなく、もう少しきちんと議論して、憲法の中の立憲主義、国の暴走に歯止めをかけるということについて、もっと深く議論をしてもらいたい。

橋下氏:解散で衆院議員の身分がなくなり、閣僚の身分だけなら国民は一時的なものとして納得する。しかし、最大の危険性は、任期を延長した衆院議員が首班指名をすることだ。選挙も踏まえていない首相が「俺はこの衆議院から指名を受けたんだ」などと、より堂々としてしまうのが怖い。

新藤氏:それはありえない。そういうことがないようなルールにしようということだ。こういう概念がまったくない中で議論しているから混乱してしまう。究極の事態の話で、できる限り素早く選挙はやる、つねに選挙をやる、これが大前提だ。それでも、どうにもならないときにどうするか。東日本大震災のときは、どうしても地方統一選で県議、市議は選挙ができなかったではないか。あれが国政選挙のときだとしたら。

橋下氏:でも、参議院いるではないか。

新藤氏:二院制だ。

橋下氏:二院制でも、選ばれた参院議員がいる。

松山キャスター:二院制の重要性をどこまでみるかということでもさまざまな意見がある。

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