緊急時の「議員任期延長」と「参院緊急集会」の是非 橋下氏、衆院議員の任期延長論は「厚かましい」

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以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):ロシアがウクライナを侵攻したことで、日本でも緊急事態時の国会のあり方についての議論が活発化している。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):新藤さんは衆院憲法審査会で与党筆頭幹事を務めている。一部野党との意見の隔たりがある。与党でも公明党は、衆院は議員任期延長を重視し、参院は緊急集会を重視しており、衆参で温度差がある。どうコンセンサスを得ていく考えか。

参院の緊急集会と衆院議員任期延長

新藤義孝氏(自民党政調会長代行):昨年から230人が緊急事態条項に関して発言し、討議を繰り返してきた。憲法学者も招いて意見を聞いた。結果、整理できたこととして、日本国憲法には選挙が実施できなくなってしまうような緊急事態、いわゆる有事という概念がない。参議院の緊急集会は衆議院が解散中に、もし何か緊急のことがあった場合に(内閣の求めで)開かれ、参議院一院で決めることができる。40日以内に衆院選が行われ、30日以内に国会が召集されるが、その衆院選が行われることを前提にしている。そして国会召集後10日以内に新しく選ばれた議員からなる衆議院が承認をしなければ確定しない。あくまで暫定的、一時的なもので、「緊急」という名称がついているが、あくまで平時の制度だ。選挙ができなくなるような究極の事態を望んでいないし、簡単に起きるとは思わないが、選挙ができず民主的基盤がなくなってしまった、国会議員がいなくなった状態で、国家権力が勝手に動くようなことはあってはならない。そのため、そういう事態に限って議員の任期を延長する。そして二院制をできる限り維持することが必要だというのが、今回のわれわれの論点整理だ。

松山キャスター:立憲民主党は衆院議員任期延長よりも、まずは参院の緊急集会で対応すべきだとの考えだと思うが。

長妻昭氏(立憲民主党政調会長):こういう(与党などが主張する)憲法改正をすると、恣意的に議員任期を延長することも可能だ。それを決めるのは多数決だから。解散で失職した衆院議員の身分を戻すという案も出ていて非常に恣意的になる。任期を延長した場合も、では、いつ終わりにするのか。これも選挙が有利か不利かで恣意的になる危険性がある。われわれ立憲民主党は、党名にもあるように立憲主義だ。憲法の最大の役割は、国が暴走しないように国を縛っていくことだ。この縛りを大幅に緩めて恣意的にしてしまうのはおかしいのではないか。日本国憲法には、緊急集会という緊急事態に対応した知恵がすでに入っている。(衆院解散から国会召集までの)70日間しかできないと言う人もいるが、憲法審査会で呼んだ憲法学の権威の学者は、いやいや70日超えてもできると言っている。例えば、アメリカをはじめいくつかの国では、任期延長の憲法の規定はない。仮に暫時総選挙ができなければ、できる地域からやっていく。総選挙は同じ日にやるだけでなく、延期の手続きも法律であるので、そういう知恵を使ってやっていかないと。(国が)暴走する危険が非常に大きいと危惧している。

(画像:FNNプライムオンライン)
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