手取り・仕事どうなる?漫画「インボイスの不安」 用語解説も収録、賢く対応すれば怖くはない

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用語解説

[消費税]

商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課せられる税。消費者が負担し事業者が納付する間接税に当たる。課税対象は①日本国内において、②事業者が行う、③対価を得た、④資産の譲渡・貸し付けやサービスの提供、の4要件すべてを満たしたものになる。

[インボイス制度]

正式名称は「適格請求書等保存方式」。売り手が買い手に対して、正確な適用税率や消費税額などを伝えるもの。具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」「適用税率」および「消費税額」などの記載が追加された書類やデータを指す。インボイス発行事業者(適格事業者)になれるのは課税事業者だけ。免税事業者はなれず、取引上不利になるおそれがある。

[仕入税額控除]

売った際に受け取った消費税(売上消費税)から、仕入れ時に支払っていた消費税(仕入消費税)を差し引くこと。

[免税事業者]

基準期間の課税売上高が1000万円以下で消費税の申告・納税義務がない事業者のこと。対して義務がある事業者は、「課税事業者」と呼ばれる。

基準期間とは、課税事業者か免税事業者かを判定する期間で、課税期間(実際に消費税を集計する期間)の2期前の期間とされている。

[簡易課税制度]

小規模事業者の事務的作業の軽減を図るために設けられた、簡便な仕入消費税の計算法。課税売り上げに、事業別に定められたみなしの仕入率を掛けて計算される。

みなし仕入率は、実際の仕入率より高く設定されているため、消費納税額は低く抑えることができる。また、経費の区分や課税の有無などについて判断する必要がなくなり、会計処理も楽になる。

奈良 裕己 漫画家

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なら・ゆうき

イラストレーター、漫画家。印刷会社、広告制作会社の営業マンを経て2012年4月に独立。雑誌、書籍、Web、テレビなどで活躍中。

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田島 靖久 東洋経済 記者

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たじま やすひさ / Yasuhisa Tajima

週刊東洋経済副編集長。大学卒業後、放送局に入社。記者として事件取材を担当後、出版社に入社。経済誌で流通、商社、銀行、不動産などを担当する傍ら特集制作に携わる。2020年11月に東洋経済新報社に入社、週刊東洋経済副編集長、報道部長を経て23年4月から現職。

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