北欧にインフレ過熱もたらした「ビヨンセ」の凄み 物価上昇の裏に通貨安とスーパースター

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5月にストックホルムでコンサートを開いた歌手のビヨンセ(写真:Backgrid UK/アフロ)

インフレに対するヨーロッパの絶え間ない闘いで、もう1つの原因が現れたようだ。ビヨンセである。

5月にビヨンセがストックホルムでワールドツアーを開始すると、ショーを観ようと世界中からファンが集まり、ホテルの宿泊料金が値上がりした。スウェーデンの5月のインフレ率が予想よりも高かった理由の一部はこれで説明がつく可能性がある。

5月の消費者物価指数は9.7%上昇

スウェーデン統計局が6月14日に発表したところによると、スウェーデンの5月の消費者物価は前年同月比で9.7%上昇した。前月の10.5%からは低下したが、エコノミストの予想をわずかに上回った。

ダンスケ銀行のエコノミスト、マイケル・グラーン氏は、ビヨンセのツアー開始はインフレ統計に影響を与えた可能性があると話す。同氏は「どの程度かははっきりしない」とツイッターに書き込みつつも、月次インフレ率の上昇にレストランとホテルの料金が加えた0.3ポイントの大部分は、この影響かもしれないという。

5月のレストランとホテルの料金は前月比で3.3%上昇したほか、衣料品、文化活動、レクリエーションの料金も上昇した。

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