「不倫ビジネス」が成功?世界最大サイトの謎 会員数は世界で3400万人、日本で180万人!

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――「安全」「プライバシー」が守られる、という点を強調しているが、具体的にはどういった取り組みをしているのですか

そもそも、登録時点で利用者に名前や住所、電話番号などは一切聞かない。必要なのはメールアドレスだけだ。何事においても、男性より女性のほうがスマートで男性の中にはどんなに注意しても、職場のメールアドレスを使う人がいる(笑)。また現在、トロントの本社には180人の従業員がいるが、その3分の1が技術の人間で、日々セキュリティの向上に取り組んでいる。

われわれが不倫を生んだわけではない

――アシュレイ・マディソンのようなサービスによって、簡単に浮気相手を探しやすくなったことで、不倫を助長しているという批判も絶えません。そもそも、サービス自体が倫理的に問題があると言われますね

そういう批判は日々受けている。強調したいのは、不倫というのは私たちが作ったものでもないし、私たちはそれを推奨しているわけでもない。私たちがどれだけ外に出て宣伝活動をしたとしても、すでに自分の家庭生活に満足している人たちを不倫させることはできない。私は今の結婚生活に満足していない人たちに、従来では考えられなかったような安全でプライバシーを守ることができるサービスを提供しているに過ぎない。

われわれを声高に批判する人たちこそ、会員になっている可能性だってある。アシュレイ・マディソンは社会的に保守的な国ほどうまくいっているからだ。

――実際、使っている人からはどういう感想がありますか。

「不倫をした結果、私はもっと幸せになって、パートナーとのラブライフも改善した」という感想がもっとも多い。「不倫をしたことで、自分の家族の価値に気づき、また新たな感情が生まれた」というのも多い。

――クレイマーさんご自身でサービスを利用したことは。

いや・・・(やや間があって)私は使ったことはない。ただ、個人的な見解を言うと、不倫というのは誰にでも起こりえることだ。たとえば、パーティに行ってちょっと飲み過ぎてそういう気分になってしまった、というような。一方、私のパートナーが同じような浮気をしたとしたら、一時的なものであれば、私はその事実を知りたくない。二人の間に本質的な問題があるならば話し合うべきだが、一夜の過ちであれば知る必要はない。

長期的な関係は別の話だ。私のパートナーがもし、そういう関係にあるとすれば、私はすごくショックを受けるし、理解に苦しむと思う。同時に「私との関係に不満を持っていたのであれば、なぜ話してくれなかったのか」と自分にも問い掛けなければいけない。いずれにせよ、もし気が変われば、アシュレイ・マディソンに登録をするよ(笑)

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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