「不倫ビジネス」が成功?世界最大サイトの謎

会員数は世界で3400万人、日本で180万人!

――きちんとした宣伝チャネルがないにもかかわらず、利用者が増えているという理由をどう見ていますか。

これは多くの科学者も発表しているが、そもそも一夫一婦制というのは、人間の本質ではないのではないか。従来は不倫関係を求める場合、職場や、友人・家族など社交サークルの中で相手を探すことが多かったが、これは発覚するリスクが非常に高く、最悪の場合離婚もありうる。そこで、アシュレイ・マディソンは、浮気相手を求める人に対して安全かつプライバシーの守られる選択肢を提供したわけだ。

結婚に満足をしている人ばかりじゃない

結婚している人たちの中には、その状態にハッピーではなく、婚姻生活にとらわれていると感じている人たちも少なからずいる。自分のパートナーから感情的、または肉体的関心が払われていない、と不満を持っている人たちが、アシュレイ・マディソンのようなサービスに流れていくのだと思う。

これまでの経験、データからハッキリわかってきたのは、本質的にはカナダだろうが、アルゼンチンだろうが本質的には男女は同じということ。どの国においても、不倫に走るトップ2の理由は、パートナーとの感情的つながりの不足と、ラブライフ、端的に言えばセックスが充実していないことだ。

モラル面での問題が気になるところだ(写真:bst2012 / PIXTA)

――どういった人たちが利用しているのでしょうか。

日本の例を見ていこう。まず、年齢で見ると、女性の場合、もっとも利用が多いのが25~34歳で42%を占める。一方、男性は45~54歳の比率が最も多く21%。55歳以上も5%を占める。メンバーの教育レベルは世界平均より高く、男性の35%、女性の32%が大学院卒。これは世界平均の2倍の水準だ。

可処分所得を見ても、日本人男性は世界平均よりも少し高く、男性会員の8%が25万~100万ドル、そして11%が10万~25万ドル稼いでいる。女性会員の場合、48%が2万5000ドル~4万9000ドルとこれも世界平均よりは高いが、男性の水準から見るとかなり差がある。つまり、日本の女性は男性と同じくらい教育水準が高いのに、収入は男性に比べるととても低い。

日本を見ていて非常に興味深いのが、女性利用者がとても多いことだ。私たちの分析では、おそらく女性が置かれた社会的地位への反発が背景にあるのではないか。日本の歴史を見ても、男性が遊び相手を探すサービスはたくさんあったが、女性が使えるようなものはなかった。が、今はアシュレイ・マディソンが安全かつ匿名で利用できるサービスを提供していることで、女性にもそういうオプションができた。

――利用者はとれくらいの頻度で使っているのですか。

会員の25~30%は少なくとも月に1回、80~90%は年に1回はログインしている。通常のデートサイトが週末の利用が多いのに対して、アシュレイ・マディソンは月~木曜日にアクセスする人が多い。また、時間帯だと出勤時間前の早朝と、パートナーが寝静まった深夜。出勤時間前に利用する人は、お昼のデート相手を探しているというパターンも少なくない。

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