商売で2つの選択肢を迫られた際に考えたい損得 中学生でもわかる「遊園地出店ごっこ」が映すこと
売り上げ額と利潤から、遊園地にどんな飲食店を出すか?
ナ先生は各チームに1枚ずつプリントを配りながら言った。
「これは遊園地の地図です。アトラクションとアトラクションのあいだの空いているスペースが4カ所ありますね? ここに飲食店をオープンするのが今日のミッションです」
「あ、ここだ! ジェットコースターの隣、メリーゴーランドの隣にもある」
ジェジュンが地図をじっくり見ながら言った。
「飲食店は各スペースに1店舗ずつです。オープンさせたいお店はこの中から選びます」
ナ先生はお店を掲載したプリントを各チームに配った。表には「マンナチキン」「こってりジャージャー麺」「ナポリピザ」「ヤミープルコギ」が、裏面には「ピリ辛トッポッキ」「スイートデザート」「辛餃子スープ」「MEX TACO」と、お店の名前が印刷されていた。
「表裏、両方でお店は8つあります。その中から4つ選んで遊園地の地図に貼りつけます。適当に選んでしまっては実験経済部ではないわよね? そこで先生が事前に市場調査をしておきました。各店の週の売り上げ予想額と運営のための経費はこちらの表を参考にしてみてください」
ナ先生は教室のスクリーンに表を映し出した。
「カラフルな表ですね」
シヒョンが言った。
「色分けしたのには理由があります」とナ先生。
「あれっ、『マンナチキン』の裏に『ピリ辛トッポッキ』が印刷されてる!『こってりジャージャー麺』の裏には『スイートデザート』があるし。同じ色同士で両面になってますね。先生、これじゃあ、好きなように選べませんよ!」
ギュヒョンが驚いたような顔で言った。
何かを選ぶときは、何かをあきらめなければならない
「同じ色の2つの店から1つを選びます。何かを選ぶときは、何かをあきらめなければならないと教えましたよね?」とナ先生が言った。
「売り上げ額? 経費? 聞いたことはありますけど、正確な意味がわかりません」
ジェジュンが頭をかきながら言った。
「1杯300円のジャージャー麺を10杯売ったら、いくらになる?」とナ先生。
「そりゃ3000円ですよ」とジェジュン。
「それが売り上げ額です。ある商品の売り上げ額は『価格×販売量』で計算できるわね。じゃあ、ジャージャー麺を10杯売ったら、3000円がそのまま利益になるでしょうか?」とナ先生。
「違います。ジャージャー麺を作るには、小麦粉や豚肉も必要だし、店員がいれば給料も払わないと」とジェジュン。
「そのとおり。経営にかかる費用、すなわち『経費』を引いて初めて純粋な利益が求められます。売り上げ額から経費を引いた純利益を『利潤』と言います」
とナ先生が説明した。
「『マンナチキン』と『ピリ辛トッポッキ』のうち1つを選ばないといけないから、両方の利潤を比べてみればいいんだ」とジェジュン。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら