横浜ロープウェー「片道1000円」集客の手応えは? ヨコハマ・エア・キャビンの利用者300万人突破

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コロナ禍の外出自粛もあって、横浜の臨港部からしばらく足が遠のいていた人は、最近の変貌ぶりに驚くかもしれない。例えばホテル。従来、みなとみらいのホテルといえば「ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル」や「横浜ベイホテル東急」、ランドマークタワーの「横浜ロイヤルパークホテル」の“三銃士”が定番だった。そこに新たなホテルが続々と参戦している。

2023年5月16日には37街区の大型複合施設「横浜コネクトスクエア」の上層部に「三井ガーデンホテル横浜みなとみらいプレミア」が開業した。20階のロビーフロアには「屋外の開放感を味わえるスカイプール」やレストラン、バーなどを設けた。「ぴあアリーナMM」とは歩道橋でつながる。

みなとみらいの開発続く

海外ブランドの高級ホテルも。2022年6月に「ウェスティンホテル横浜」が開業した。2023年9月には「Kアリーナ横浜」隣接の「ヒルトン横浜」がオープンする。

鉄道会社では、京浜急行電鉄がみなとみらい線の新高島駅の近接地「53街区」で、大林組などと共同で30階建て・高さ約158mのウエストタワー、16階建て・高さ約90mイーストタワーの2棟で構成する大規模複合ビルを建設中。街区名称は「横浜シンフォステージ」。2024年3月末の完成を予定する。ウエストタワーの上層部には「京急EXホテル」、低層部は共同開発するヤマハの「ブランド発信拠点」や、店舗が入るという。

京急は2019年に東京・高輪から本社機能を移転し、みなとみらいに京急グループ本社を構えた。1階には2020年1月、同社の歴史的車両「デハ230形」などを展示する「京急ミュージアム」が開館した。

ホテルやレジャースポットの相次ぐ開業で、みなとみらいの観光地としての求心力は一段と高まりつつある。ヨコハマ・エア・キャビンも、ホテルや商業施設との連携企画で集客を図る。コロナ禍のまっただ中で運行を開始した都市型ロープウェーは、本領発揮の場面を迎えている。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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