香港ディズニーランド・リゾートは5月15日、2022年度(2022年10月1日まで)の通期決算を発表した。同年度の売上高は22億香港ドル(約381億7550万円)と前年度比31%増加。純損益は21億香港ドル(約364億4000万円)の赤字だったが、損失額は前年度比12%減少した。
最終損益こそ8年連続の赤字となったものの、新型コロナウイルスの流行がもたらした苦況からの脱却を印象づける決算となった。
今回の決算発表と同時に、香港ディズニーは世界各地のディズニーランドで初となる、アニメ映画『アナと雪の女王』をテーマにしたアトラクションエリア「ワールド・オブ・フローズン」を2023年11月に開業すると明らかにした。
ワールド・オブ・フローズンには、映画の舞台となったアレンデール王国の氷の城や城下町が再現される。アトラクションはそり型コースターの「ワンダリング・オーケンズ・スライディング・スレイス」と、ボートライドの「フローズン・エバー・アフター」が導入される。
地元リピーターの増加が支えに
香港ディズニーにとって、2022年度は極めて困難な1年だった。香港では2022年初めから新型コロナ流行の第5波が拡大し、施設全体が1月7日から4月20日まで3カ月以上の閉鎖を迫られた。さらに、その後も(防疫対策のために)開園日を週5日に減らしての営業が続いた。
2022年9月下旬に香港政府が域外からの入境者に対する強制隔離措置を解除するまで、香港ディズニーでは外国や中国本土からの来園者がほぼゼロになり、地元香港のリピーターに頼らざるをえない状況だった。にもかかわらず、2022年度の入場者数は前年度比22%増の340万人を記録した。
「ディズニーのブランド力と魅力的なアトラクション、有効なマーケティング戦略の相乗効果により、逆風下での業績改善を実現した。なかでも(2020年にリニューアルした)『キャッスル・オブ・マジカル・ドリーム』と、2022年に開始した新作ナイトショー『モーメンタス』の人気が支えになった」
香港ディズニーのマイケル・モリアーティCEO(最高経営責任者)は、そう胸を張った。
(財新 駐香港記者:文思敏)
※原文の配信は5月16日
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら