『WIRED』創刊編集長が教える人生の意外な哲学 若いうちから「生産性」を気にしないほうがいい

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ケヴィン:実に多くの人が熱心に働き、リタイア後に旅行をするためにお金を貯めている。私はこれを180度転換し、お金がなくても若いうちに旅行をしようと考えた。そのおかげで、億万長者でも買えない経験をすることができた。

ゆっくり進むことをすすめたい。「生産性」なんていうのは中年になったら考えればいいんだ。

若いうちは、多くの事柄に取り組んで多くの成果をあげようとするが、それを生産性という物差しで評価しようとは思わないだろう。

頭抜けたパフォーマンスや高い満足度を基準に評価すればいい。

人は画期的なアイデアが大好きだ

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ケヴィン:人に譲るという姿勢に賛成だ。周りの人に自分がしようとしていることを話す……彼らに譲ってあげるんだ。そうすると、人々は喜ぶ。なぜなら、人は画期的なアイデアが大好きだから。

私がアイデアを人に譲るときにはこう言う。「いい考えだろ? 君がこれをやってくれよ」。

まずはすべてのアイデアを他人にあげて、それ以外のすべてのアイデアはボツにするんだ。そこでボツにできないし、人にあげることもできないアイデアがあったら、こう考える。

「なるほど、これこそ私が取り組むべきアイデアだ」と。

成功者は自分のポジションを持っている 

ケヴィン:人は、ほかの人になりたい、ほかの人のストーリーを生きたい、という衝動に駆られる。

最高のロックスターになりたい、としよう。しかし優れたロックスターはすでに数多くいるから、多くの人はその中の誰かを真似るだけで終わってしまう。

私の考えでは、成功者は自分のポジションを持っている。これまでに存在しなかった新たなポジションを持っている。もちろん、キリストもほかの偉人たちもそうだった。

これを実現させるのは本当に難しいが、これができれば成功者として名を刻むことができると思う。

若いときに身につけておきたい生活のスキルの1つとして、ぎりぎりまで倹約するスキルを挙げたい。最低限の荷物で旅をする、必要最低限のものだけで生活する、といったスキル。

これはサバイバルをしている気分になるだけでなく、実は満足感が得られる。リスクを冒すことで自信が生まれるんだ。

「最悪のことが起こったって、たいしたことはない。バックパックと寝袋があって、オートミールが食べられれば死ぬことはない」

ティム・フェリス 起業家、作家

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Tim Ferriss

米国の起業家、エンジェル投資家、作家、ポッドキャスター、ライフスタイル研究の第一人者。ファスト・カンパニー誌の「世界で最も革新的な人物」、フォーチュン誌の「40歳以下の影響力ある40人」、CNN の「テクノロジー分野における地球有数のエンジェル投資家の一人」などに選出される。

これまでに刊行した5冊の本はいずれもニューヨークタイムズベストセラーやウォール・ストリート・ジャーナルベストセラーリストで1位となり、『The 4-Hour Workweek』(邦訳『「週4時間」だけ働く。』)は35カ国で翻訳されている。

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