「部下が成長しない」ダメ上司が見落とす3つの事 気づかぬうちに「北風アプローチ」してませんか

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「北風アプローチ、めっちゃやっている!」

たとえば、部下が日報を書こうとしないとします。それに対して、どんなアプローチをしてきたでしょうか。

・「なんで書かないんだ?」と問い詰める
・書かないと罰則を設けようと考える
・書くまで帰らないように命じる

これらはすべて、北風アプローチです。

本人が自ら日報を書きたくなるようなアプローチをとれていません。私がパッと思いつくアプローチは、北風アプローチばかり。脱ぎたくないと思っている旅人に北風で強引に脱がせようとしているわけです。

寓話で読むと太陽が正しく感じるのに、いざ自分が当事者となると、北風アプローチになってしまう。

強く言ってみたり、見放してみたり、ときには脅しに近いような言葉を投げてみたり……。

抵抗勢力には太陽アプローチを

「変わりたくない」と抵抗する勢力に対しては、これまでの連載で解説してきた次のステップをとりましょう。

あえて上位2割に入れずにスルーする。加点主義を意識させ、減点に目を向けさせない。ベンチマーキングをして基準を高め、現状のままではいけないと気づかせる。説明責任を果たして変化の必要性を理解させる。

これらはすべて、太陽アプローチです。変わりたくない人を無理やり変えようとすることは、百害あって一利なし。

この弾み車を回すアプローチをベースに置いて取り組んでください。

さて、ここまで、目標を掲げ、関係性をつくり、主体性を引き出し、弾み車を回す方法をお伝えしてきました。

次に重要になるのは、勝手に育つ仕組み「自働化」です。

チームづくりをオートメーション化する必要があるのです。

次ページ組織は拡大すると弱くなる
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