相川七瀬が語る「芸能人の学び直し」で感じたこと 子どもと一緒に高卒認定に挑戦、大学生活送る
―― 高卒認定の勉強をしながら、並行して國學院でも学んでいたそうですね。
科目履修生として通っていました。2011年に子どもと田植えを始めたことを機に、長崎県・対馬で神事のために栽培されている古代赤米のことを知り、現地を訪ねました。
そこで赤米を栽培している人は1人だけになっていて、1000年以上続く神事の継承が危ぶまれていることを知りました。それ以降10年以上赤米栽培の継承活動を続けてきて、成果も出ているのですが、過疎化をどうすればいいのかとか、外から支援を呼び込むために何を構築すべきかなど課題も多くあり、自分の知識不足を痛感しました。
私がもっとお祭りのことや社会背景を理解していれば、もっと踏み込んだ提案をしたり、力になれるかもと考え、神道文化を学べる國學院に通い始めたのです。
科目履修生として受けた授業がとても面白くて。この学部の学生たちはこんな面白い授業ずっと聞けるのか、すごく羨ましいと思ったのが学部入学を考えた最初のきっかけです。
「今さら大学に行かなくても」という声も
―― 10代だと社会経験がないため、難易度や就職のしやすさが大学・学部選びの物差しになりがちですが、相川さんは経験と興味に基づいた選択だったわけですね。とは言え、4年間学ぶとなるとハードルの高さが全然違います。
学位とかでなく、学ぶ内容に興味がありました。ただ、家族や大学の教授などに相談すると、「今さら大学に行かなくても」という反応が多かったです。「相川さん、体育もあるんだよ」とか、「仕事もあって忙しいのだから科目履修生でいいじゃない」と。
一般教養科目も大変だよとずいぶん言われました。それで(社会人の入学を想定した通信制の)放送大学を勧められて、実際にパンフレットを取り寄せたりもしました。
でも同じ4年間を過ごすのなら、自分が知りたいことを学べる学部に行かないと。周囲と話し合って、大学2年生が終わるまでは学生生活をメインにすることを理解してもらい、入学しました。
―― 2020年4月に入学して、すぐコロナ禍の緊急事態宣言が出ましたね。
勉強に専念するつもりが、授業が全部オンラインになりました。その間もテレビの仕事をたくさんいただいたので、結果的に授業と両立することができました。ライブはできなかったのですが、大学から大量の課題が出されたので、ライブにかけるはずだった時間をそこに費やしていました。
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