16年の呪い「まつもtoなかい」期待される切実事情 フジテレビは長い低迷から今度こそ脱出できるか

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日ごろ視聴者から「バラエティは特番ばかりで長すぎて見ていられない」「1時間で放送できそうなものを2時間に引き伸ばしている」などの不満も少なくないだけに、2回目以降の放送でもこの方針が貫かれ、話題性とクオリティを保っていけたら、「まつもtoなかい」は人気番組になれるのではないでしょうか。

日曜ゴールデンの勢力図を変えるか

中居さんは今春からのレギュラー化に際して、「『松本さんと一緒にレギュラーをやりたい』とは20年前から言っていたのですが、お互いどこかで現実的なものではないのかなと思っていたところがありました。この番組は見通しがつかないのが楽しみで、観ている人もワクワクドキドキできるのではないかなって。奇想天外な番組でありたいなと思います」とコメントしていました。

一方の松本さんは、「中居君は繊細なところもしっかり対応できる人なので、一緒に番組をやるときは完全に任せています。特番では森進一さん(とHiroさん)親子の出演が印象に残っています。(特番で菅田将暉さんと対談した)甲本ヒロトさんみたいな滅多にテレビに出ない人に毎週とは言いませんけど定期的に出てもらえたらありがたいなと思っています。矢沢永吉さん、吉永小百合さん、鳥山明さんとか出てくれへんかな」と語りました。

中居さんのコメントは強い意気込みを感じさせ、松本さんは自らハードルを上げて期待感を高めているようにも見えます。これは「初回の香取慎吾さん出演を皮切りに、インパクトのあるゲストをどんどん呼んでいく」「この番組でしか見られないものを見せていきたい」ということではないでしょうか。

初回の収録後、中居さんは、香取さんとの共演は松本さんがいたからこそ成立したなどと、2人がMCを務めることのメリットを語っていました。その意味では、今後も残り4人のSMAPメンバーはもちろん、松本さんとさまざまな縁のある大物芸人の出演も期待できそうです。

「まつもtoなかい」は苦しい時期が続いたフジテレビ日曜21時枠の救世主となれるのか。もしそれを成し遂げたら、同じく苦境が続いている日曜19時・20時台への好影響も考えられますし、日曜ゴールデンタイムの勢力図にも影響を及ぼすでしょう。いずれにしても、「松本人志、中居正広、フジテレビの“本気”が見られる」ことは間違いなさそうです。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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