300人待ち「猫専用アパート」人も幸せな4つの工夫 家の環境が「不幸な猫」を生み出してしまう
当時、都内にあったペット可物件は、たいていが20㎡程度のワンルームで家賃は高く、飼っていいのは1匹だけ。夫婦・カップルの住まいにも、2〜3匹の多頭で飼われることの多い猫との暮らしにも適していません。
一方、郊外では、駅から遠く、言い方は悪いですが、立地条件が悪かったり、難があったりする物件をペット可にしてなんとか入居者を呼び込もうとしているのではないかと思われるケースも多く、そのほとんどが犬用としか思えない仕様だったとか。
見学に行ったある物件は、中庭をドッグランにしていて、足洗い場やリードを掛けるフックもあったそうですが、1匹が吠えるとほかの犬も呼応してワンワンと吠えはじめたりする様子にはげんなりしたとか。静けさを好む猫にとって、これはストレス以外のなにものでもないはずです。
というわけで、探しても、探しても、出会えない猫向けの物件……。
「それならば、いっそ、自分たちで建ててしまえ」
まったく持ち家志向はなかったという木津さんですが、自分たちと猫たちのための家を建てることを決意。
そして、これだけ探して見つからないということは、自分たちと同じように困っている人もいるに違いないと考え、猫専用の賃貸も併設することにしたのです。
それが、猫専用物件である「Gatos Apartment」の始まりでした。
猫も人も快適に過ごせる4つの工夫
「Gatos Apartment」はゆったりとした中にも、人と猫の快適と安全、衛生のことなどを考え抜いた空間づくりがなされています。とくに重要視している工夫を4つご紹介します。
●光と風が差し込む部屋に
ほんとうに猫にとって心地よいのは、光と風が感じられて、外を眺めることのできる生活環境です。つまり、窓のある空間です。
「Gatos Apartment」は大きな窓のある明るい間取り。さらに、猫が安全に外に出られるテラスやベランダも用意されています。外に出ると猫のストレスは軽減されることがわかっているのです。
●猫用トイレを置く場所
砂がバラバラと飛んだり、においが気になったりするトイレの置き場は、人間がくつろいだり食事をしたりする場所とはスペースを分けたいものです。また、猫は排泄には神経質な動物なので、トイレの数は「猫の数+1個」が理想とされています。
しかし、猫が3匹いる場合、一般の住宅で4台のシステムトイレを置く場所はなかなか確保できないことでしょう。
「Gatos Apartment」は洗面室に最大4台のトイレを設置できるスペースをつくっています。換気扇もありますし、水道が使えるのでトイレ洗いもしやすいようになっています。
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