限られた時間で仕事を終える「ダンドリ力」の極意 社内や取引先との行き違いを避けるには?

拡大
縮小
➂できないことは、どうしたらできるか考える

できないことを簡単に引き受けるのは、無責任です。安請け合いして結果的に期限に間に合わなければ、社会人失格です。だからといって、安易に「できません」と断っていたら、仕事に対して後ろ向きな人と見なされてしまいます。仕事を頼みにくい人だと思われますし、成長につながるような仕事のチャンスもこなくなってしまいます。

できない理由が期限や締切であれば、数字で具体的にしていくのがポイントです。例えば、上司に「今すぐ」と言われたが、今はAさんから依頼された仕事があって、あと3時間で終わらせるように指示されているとしましょう。

このような場合は「今Aさんから、○時までに急ぎで終えるように指示された仕事にかかっています。○時までに終わらせますので、それから取りかかることでよろしいでしょうか」と聞いて、判断を仰ぎます。「なるべく早く」などと言われたときも、自分の今の状況を説明したうえで、いつ取りかかることができるかを伝えて、調整を図ります。

「○○だからできない」は見方を変えると、「○○ならできる」と言い換えられます。できる方法を考え提案するのが、仕事でのコミュニケーションです。

『限られた時間で必ず仕事が終わるダンドリと予定の立て方』P.107
➃一手先を行く

質問や問い合わせに回答する際に、聞かれていることに答えたうえでプラス一手先を伝えられると、気の利いたやり取りになります。例えば複数メンバーとのスケジュール調整のため、空いている日程を質問されたとします。普通のやり取りであれば自分の可能な日程を回答しますが、ダンドリのよい人はその次に起きることを予測します。

可能な日程を回答したら、相手から次にくる返信は「調整するのでいったん仮押さえしてください」だろうと予測し、それを回答につけ加えるのです。「可能な日程は○○、○○です。仮押さえしておきますので、決定したらお知らせ願えますか」。

こう言うことで、相手からの次のひと手間を省き、お互いにやり取りの回数を減らすことができます。

聞かれたことに回答する場合、一問一答で終わらず、その回答を受けて相手はどうするか、次に何が起きるかを想像するのもダンドリです。

『限られた時間で必ず仕事が終わるダンドリと予定の立て方』P.109
次ページ相手に聞いてもらうには
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT