日本人が知らないアメリカ国境で起きている悲劇 移民が殺到、メキシコ収容施設では大規模火災
この措置により、アメリカに移民が殺到することは抑えられたが、移民希望者が増え続けることで収容所は過密状態にあり、人権問題などメキシコ当局にもプレッシャーがかかっているのは事実である。
「メキシコ政府と並んで、アメリカはメキシコで移民に何が起こるかについて直接的な責任を負っている。なぜなら、アメリカが人々をメキシコに滞留させているからだ」と、レフジー・インターナショナルの中南米担当上級アドボケイト、レイチェル・シュミッドケは話す。
バイデン政権は、移民が危険な旅をしてアメリカに不法に渡ろうとするのを阻止しようとしているのだと主張している。同政権はまた、特定の国からの移民がアメリカに入国するための人道的な仮釈放を申請するための法的な道を開き、より秩序だったプロセスが安全であることを期待している。
政府高官「不法渡航は減っている」
政権高官は本紙に、アメリカ政府が移民に2年間の人道的仮釈放を申請させる新たなプログラムを開始した1月5日以降、キューバ人、ハイチ人、ニカラグア人、ベネズエラ人の不法渡航が97%減少したと語った。また、メキシコ側の国境にある少なくとも1つの移民キャンプが減少したとしている。
ここ数週間、メキシコ北部に向かう移民の数が増えており、その多くは、アメリカ当局が移民を迅速に追放できるようにしたパンデミック時代の規則が5月11日に失効する際に、アメリカに渡ることを望んでいる。
収容所の火災は、移民が絶え間なく押し寄せることで緊張が高まっていたシウダー・フアレスで、数週間後に発生した。
シウダー・フアレス市長のクルス・ペレス・クエラーは最近の記者会見で、「市の経済やフアレス、エルパソの住民数千人に影響を与えかねない」移民に対して、市はより厳しい対応を取ることを誓った。