保守派の政治家や政治団体が集まる毎年恒例の一大イベント「保守政治活動会議(CPAC)」に、異変の兆しが見え出した。3月初め、首都ワシントン郊外で開かれた年次会議は、来年の大統領選挙への出馬を表明したトランプ前大統領を迎えながら、異例なほど低調な会議となった。
同時に、保守派を支える知識人らの間でも、トランプ登場以降に始まった「保守思想再編」の動きに異変が生じている。思想再編を目的に掲げて創刊された有力論壇誌に「再編への鎮魂歌」と題した論考までが登場した。
進む「トランプ離れ」
1974年に始まったCPACは、本格保守政権とされたレーガン共和党政権の誕生(81年)に寄与し、以来、穏健派も加えて数千〜1万人を集める行事として注目されてきた。とくに大統領選挙が近づくと、出馬が有力視される政治家がほぼ全員集まり支持を求めるのが通例だった。
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