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フランシス・フクヤマが語るロシア後の世界 「歴史の終わり」論で読む新冷戦時代と危機

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ウクライナの勝利により自由が再生し、民主主義は前進するとフランシス・フクヤマは説く(写真:Ivor Prickett/The New York Times)

ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、『歴史の終わり』(1992年出版)の著者フランシス・フクヤマに改めて世界の視線が注がれている。冷戦終結で「歴史の終わり」を宣告したフクヤマには冷戦後、世界的大事件が起きるたびに「歴史は終わっていないのでは?」と冷やかしの声が上がる。フクヤマの著書をまともに読んでいない人々の言い分で、知識人の議論ではない。

「歴史の終わり」とは、人類の政治制度は「自由と民主主義」以外に選択肢がないとする思想史上の結論を指す。自由と民主主義の下でもさまざまな問題は起きる。今回の侵攻を受け自由と民主主義はどこへ向かうのかということが大きな関心を呼び、フクヤマに世界の論客やメディアの目が向かった。

「自由と民主主義」の行方

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