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ジム・ロジャーズ「円安は日本復活の起爆剤になる」 日本が世界から「捨てられない」ための方策

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日本は韓国より人口が多く市場も大きいため、ビジネスを国内だけで完結しようと思えばできてしまう。

この業界にかかわらず、日本企業はまず国内市場で売ることを意識するあまり、多くの商品やサービスが「ガラパゴス化」した。日本のコンテンツビジネスも、同じ道をたどってはいないだろうか。

日本語以外の言語に対応していないコンテンツを今後も出し続ければ、さらに後れをとってしまうのは明らかだ。

超高齢化は商機になる

これから超高齢化時代を迎える日本において、社会を生き抜くための技術革新や、サービスの分野でイノベーションが起これば勝算は大きい。国内だけでなく、同様に高齢化に悩まされる諸外国へ、そうした技術やサービスを売り込むことができる。

発明とは「必然性」から生まれるものである。日本にも、画期的発明が生まれることを願う。

きたる超高齢化社会にビジネスチャンスを感じ、チャレンジしている日本企業があれば是非とも知りたい。その企業は非常にいい投資先になるからだ。

「日本企業は生産性が高い」という人もいる。たしかに昔はそうだった。しかし、天下を取った企業の後継者は怠けてしまう傾向があるものだ。

実際、日本企業の生産性は徐々に下がってきていると私の目には映る。怠けてはいないかもしれないが、先代ほどの成功意欲はないようだ。

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私が初めてバイクで世界一周し、日本に立ち寄ったのは1990年のことだ。当時、日本は最も豊かな国の1つであり、東京はとてもエキサイティングで活気のある都会だった。当時のガールフレンドのタバサと旅を終えた後、「日本に移住しようか」と思うほど強く惹きつけられたが、気になる点もあった。

それは、日本の子どもたちが彼らの親世代のように一生懸命働いていなかったことだ。アリのように働く日本の労働者の次世代は、親世代のような犠牲を払うつもりがないように見受けられた。

それから30年あまりが経ち、日本を「奇跡の復興」へと導いた戦後第1世代から第2世代へ、そして今の労働者は第3世代、第4世代に交代している。残念ながら、私が1990年に予見したとおりのことが起きているとしか思えない。

これはあくまで私の感覚だ。日本社会の生産性低下を、統計などの数字で証明することは非常に難しい。もちろん日本という国はすばらしく、私がこれまで出会ってきた日本人はとても優秀だが、残念ながら国民全体の労働意欲や向上心は低下しているように思われる。

同様の状況はアメリカにも存在する。そしてこれは繁栄していたころのイギリスでも起きた現象である。

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