給与形態にどうも不安が募る会社の典型的な特徴 雇用契約書や給与明細、しっかり確認していますか

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そもそも契約書すら用意しない会社は論外。知り合いの紹介で働くことになったといった事情であれば、こういった手続きはなあなあで済ませる流れになることもあるだろうが、求人広告経由でこの対応だったら信頼も何もない。しかし、ごくたまにそういう会社も実在する。初めての雇用契約がこのパターンだったら、「こんなものか」と思い就業してしまうかもしれない。不幸の始まりとなってしまうので、正しい流れを覚えておくのが望ましい。

契約書が存在してもサインさせず、こちらの手元に控えさせないところはブラック企業の可能性が高い。契約書や労働条件通知書がとにかく分厚く、細かく字が並んでいる会社もブラック企業の黄色信号が灯っている。契約内容に関する質問に答えてくれず、「こういうのは儀式みたいなものだから」とサインを急かす会社は赤信号と見て間違いない。

定額働かせ放題になっていないか

労働条件の中で注目したいのは残業代。基本給に加えて「残業代を毎月これだけ払うよ」と、固定残業代を採用している会社がある。一見、おいしい条件に見えなくもないが、基本給は低く設定されがちだ。ベースは低い基本給で、そこから計算される残業代も低いが、基本給と固定残業代を合わせた全体の給料は高く見える、というカラクリが隠されている。

固定残業代を「定額働かせ放題プラン」のように使おうと、悪知恵を使う会社もある。「固定残業代をはみ出した分は残業とは認めない」「何時間働いても固定残業代分しか払わない」と「残業代の上限」であるかのように説明してくるのだ。

固定残業代は、業務上月々の残業代がどうしても発生する会社において、いちいち細かく残業代を計算する手間を省く名目で、「このくらいは必ず残業代は出しますよ」という意味合いで設定されるもの。固定残業代が月30時間分の設定の場合に、月の残業時間が10時間でも問題ない。

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