セブン、サントリーと別れて付き合う相手 共同企画の缶コーヒーは1年余りで販売終了

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長く販売していくつもりが・・・

当時、パートナーにサントリーを選んだ理由についてセブンの鎌田取締役は、「手売りでの缶コーヒー売り上げ(自動販売機を除いたもの)は、『BOSS』がトップ。20年間以上も成長し続けているのは驚異的。その間、ナンバーワンブランド(ジョージア)は落ちてきている。やはり強いブランドと組みたいということ」と話していた。実際、PB缶コーヒーを「セブンプレミアム×サントリーボス」にリニューアルしたことで、14年の販売本数は前年比で1.8倍も増えた。

セブンの鎌田取締役は昨年1月の発表会見で「基本的に長く販売していく。1年後、半年後にお客様のニーズを確認して直すべきところがあれば、サントリー様とリニューアルし続けて販売していきたい」と述べていたが、今年3月出荷分で販売を終了し、日本コカとの共同企画品に切り替える。わずか1年余りで”鞍替え”するわけだ。

今回のパートナー変更の理由について鎌田取締役は、「現状維持が一番楽だが、ナショナルブランドはどんどん進化していく。何もしなければプライベートブランドはマーケットで置いて行かれてしまう。新しい商品を提供し続けるのがセブングループの考え方」と説明した。だが、理由は別のところにもありそうだ。

史上初の商品が陳腐化?

セブンと組んだボスとのダブルブランド商品は、その後にほかのコンビニでも展開

ひとつ考えられるのは、「史上初のダブルブランドの缶コーヒー」が発売から半年余りで珍しくなくなったこと。セブンと手を組んだサントリーは2014年7月、ファミリーマートから同じくBOSSのロゴとPBのロゴが併記された「Family Mart Collection ボス ザ・エスプレッソ」を発売。ローソンでも2014年10月にローソンのロゴの付いた「BOSS COFFEE FARM」を発売している。

ダブルブランドの横展開について、「セブンはこれを不義理ととらえ、両者の関係にヒビが入った」(業界関係者)という見方もある。サントリーにこの件を尋ねると、「どのような取引をするかは当社が決めること。セブンとの取引に影響を与えるものではない」(広報部)との回答だった。いずれにしても、セブンが史上初と銘打った商品が、短期間でありふれたものになったことは事実だ。

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