なぜか許してもらえる人が口にする「ほんの一言」 相手がついつい許してしまう魔法の言葉とは?

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続いて紹介するのは、「勉強不足でした」。

Aさん:こんなふうに進めてしまうと、あとでズレが出ますよ。
Bさん:大変失礼いたしました。
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Bさん:大変失礼いたしました。勉強不足でした。

「勉強不足でした」は、自分の不勉強を自覚していて、ちゃんと反省している、今後改めたいという気持ちが伝わるひとことです。

注意をされたので、反射的にひとまずお詫びしているという印象は避けたいもの。「とりあえず謝ればいいと思っているだろう」と受け取られてしまっては、せっかくのお詫びが逆効果です。

自分がなぜお詫びしたいのか、その理由が具体的に簡潔に伝わると、ちゃんとわかってくれたんだなと相手も安心します。

このちょい足しことばですが、謝罪する理由によっていろんなバリエーションが考えられます。「私の不注意でした」「配慮が足りませんでした」とか、アポイントをすっぽかしてしまったときならば「日程を勘違いしておりました」、道に迷って遅刻したら「道を間違えてしまいました」といった具合に、「大変失礼いたしました」のひとことで終わらせず、このように反省していることを場面に応じてプラスしていけばいいのです。

自分次第で、この状況は防げたかもしれない、という場合に効果的です。

「考えてなかった」はNG

段取りや手順などで、こちらの配慮が足りなかった場合や不手際があったときに、「しまった!」「うっかりしていた……」という気持ちがぽろっと出てしまいます。そんなときは、「考えが及ばず」を使ってみてください。

Aさん:今日の食事会、左利きの方っていたかな?
Bさん:参加人数のことしか頭になかったです。申し訳ありません。
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Bさん:参加人数のことしか頭になかったです。考えが及ばず申し訳ありません。

こういう場面では、つい「そこまで考えていませんでした」と正直に言ってしまいがちではないでしょうか。でも、「そこまで」と言うと、「ふつうは考えつかないようなことだと思っているのかな」と捉えられたり、「考えていませんでした」だと浅はかな人という印象を与えてしまうこともあります。

「考えが及ばず」という表現を使うことで、自分がまだ未熟で……という謙虚さが伝わり、相手も、「今後は気をつけてくれそうだな」と受け止めてくれるのではないでしょうか。

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