東武小泉線、「日本のブラジル」へ走るシブい路線 異国情緒のカラフル駅舎…メインは通学利用

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西小泉駅構内
西小泉駅の構内の広さは貨物営業をしていた時代の名残。発車時にはなぜかLINDBERGの名曲が流れる(撮影:鼠入昌史)
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いきなり当たり前すぎることをいうと、日本は国際社会の一員である。海外で活躍している日本人も数知れず、そして国内でも多くの外国人の姿を見かけることができる。コロナ禍の入国制限も緩和され、観光地やそこに向かう列車の中に外国人観光客が目立つようになってきた。

そして、たくさんの外国人が日本に住んで、働いている。外国人の働き手が暮らし、その国の飲食店や食料品店なども建ち並ぶような、そんな町もある。東武小泉線の終点・西小泉駅周辺に広がる群馬県大泉町もそうした町の1つだ。

駅舎は「日本のブラジル」

大泉町は人口約4万1700人、町内にSUBARUやパナソニックなどの工場がある、工業の町だ。そこに暮らす外国人は、実に約8200人。約19.7%が、外国人である。そしてその多くがブラジルやペルーといった南米からやってきた人たちだ。

つまり、いわば“日本のブラジル”。実際に、駅の近くにはポルトガル語やスペイン語の看板の店が目立ち、ブラジル料理店なども見える。サッカーワールドカップの折には、さぞかし盛り上がることでしょう……。

大泉町の玄関口・西小泉駅もそんな“日本のブラジル”にあやかってか、黒を基調とした外壁に鮮やかなカナリアイエローがあしらわれた駅舎を構えている。構内の案内看板にもポルトガル語やスペイン語での表記があり、ここにやってきただけでちょっとした異国情緒を味わえる、といった仕掛けである。

「この駅舎は2017年に新しくできたものなんです。それ以前の駅舎はごく普通の駅舎でしたが、リニューアルに併せていまのデザインに。ほかの東武の駅にはなかなかない、個性的な駅舎になりました」

少し自慢げにこう話すのは、小泉線館林―西小泉間の各駅などを管理する東武鉄道館林駅管区長の丸山直哉さんだ。

丸山館林駅管区長と清水助役
丸山直哉館林駅管区長(左)と清水昇館林駅首席助役。西小泉駅はカラフルな駅舎が目を引く(撮影:鼠入昌史)
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