WBC辞退・鈴木誠也の代役、牧原大成が下した決断 「行かない方がいいのかなという気持ちも強かった」
ソフトバンク牧原大成内野手(30)が1日、WBCに挑む侍ジャパンのメンバーに追加招集された。メンバーに選出されていたカブス鈴木誠也外野手(28)が左脇腹痛により、前日に出場辞退を発表。走攻守がそろい、内外野を高レベルで守れるユーティリティープレーヤーに白羽の矢が立った。
牧原大は悩みに悩んだ。「もう寝られなかったですね。ずっと迷って、正直、行かない方がいいのかなという気持ちも強かった。やっぱりうちでレギュラーを取りたいという気持ちがすごく強かったので」。前日2月28日の夜、キャンプ地・宮崎のチーム宿舎で藤本監督、三笠取締役GMに呼び出され、侍ジャパン追加招集の打診が来たことを伝えられた。
ひと晩悩んで、この日の朝に参加を決断した。「すごく悩んだんですけど。これからの野球人生、自分の人生を考えたらこの経験を1回はしておいた方がいいのかなと思ったので」と腹をくくった。日本の主軸として期待されていた鈴木の辞退による追加招集だが「代替ということにはなりますけど、なかなかあの選手の穴を埋めるというのはすごく荷が重い。そこと比べずに、自分は自分の持ち味を生かしながら頑張りたいと思います」と、自身のプレーに徹するつもりだ。
本来は内野手で二塁、三塁、遊撃をメインとしていたが、15年以降は外野もこなす。今季は「センター1本」を宣言し、定位置取りを目指している最中だった。春季キャンプでもほとんど、外野の練習しかしていなかったが、この日は内野用グラブを手に取り、練習試合前のシートノックで内野の守備位置に入る場面もあった。
牧原大は「呼ばれたのは多分、どこでも守れるということだと思うので。今年はセンター1本でというところであまり練習していなかった。少しでもやっておかないとと思って、練習しました」と、侍ジャパンで求められるであろう役割を理解し、すぐさま準備に取りかかった。昨季は万能ぶりから藤本監督に「ジョーカー」と呼ばれ重宝された。今度は侍の「ジョーカー」として、世界一の戦いに挑む。【山本大地】
○…ソフトバンク藤本監督は、牧原大の侍ジャパン追加招集に「本人も今年は絶対にレギュラーを取ろうとキャンプに入ってくれた。開幕スタメンも頭に入れているだろうし、葛藤もあったんじゃないですか。本人が『行きます』ということで、じゃあ行ってこいと送り出しました」と話した。「光栄なことやからね。日の丸を背負ってやるわけだから。思い切ってやってくればいい」と活躍を期待した。
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