「心理的安全性」を誤解している人の3つの勘違い 楽しくやさしい職場にすることは目的ではない
心理的安全性とは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン氏が最初に提唱した概念で、「対人関係においてリスクのある行動を取っても、『このチームなら馬鹿にされたり罰せられたりしない』と信じられる状態」 を意味します。
これに加えて僕なりの定義を紹介すると、心理的安全性とは 「メンバーがネガティブなプレッシャーを受けずに自分らしくいられる状態」「お互いに高め合える関係を持って、建設的な意見の対立が奨励されること」 です。
なお、ここで言う「ネガティブなプレッシャー」とは、不当な目標を与えられたり、理不尽な評価をされたりすること、人格を否定する言動などを指します。ですから、その人の能力に見合ったものであれば「ここまでやってくださいね。あなたならできますよ」とプレッシャーをかけることを否定しているわけではありません。
「心理的安全性=楽しくやさしい職場」ではない
近年、日本の企業でも「心理的安全性」が注目されるようになりました。メンバーが自分らしく生き生きと働き、組織の生産性を上げ成果を出すためには、職場の心理的安全性が必要だという認識が広がってきています。
その一方で、心理的安全性は、非常に誤解されやすい言葉だとも感じています。誰も厳しいことを言わず、お互いにやさしい言葉をかけ合い、陽気で明るい職場であれば、職場の心理的安全性が保たれ、みんな自分らしくいられる。そのように捉えている人もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら