エンジニアを「絶望させる」文系管理職のNG行動 その「地雷」を無神経に踏み続けるとどうなるか
NG2:セキュリティーに無関心
パスワードを付箋に書いてPCに貼っているのなら、改めたほうがいい。エンジニアは、きっとあきれた目で見ている。ほかにも怪しいメールを不用心に開いたり、データのバックアップを怠ったりはしていないだろうか。
考えてみてほしい。貴社の情報資産は、紙媒体のものとデータ管理のものとでどちらが多く、また重要度が高いだろうか。いずれもデータのほうだというケースは今や珍しくない。それでいてデータは紙以上に危うい。記憶装置の故障、人為的ミス、不正アクセスなどでたちどころに失われてしまう。最悪は情報流出だ。
そのことをエンジニアはよく知っている。そして実際に何か起これば、後始末で自分たちにシワ寄せが来ることも知っている。だからセキュリティーに無関心な人間を、会社と自分に不利益な危険因子と見なしがちだ。
もちろん、彼らの目線でしかわからないこともある。だからこそ注意や提案には、真摯に耳を傾けたい。過剰だと感じた点は議論してもいい。もとよりすべてに対策を講じるのは難しい。コストとてんびんにかけ、守るべき情報資産を決定するのも重要な作業だ。
NG3:指示や説明が曖昧
「いい感じにやっておいてくれ」「言われなくてもわかるだろう」「何もしていないのに壊れた」……。
これらは要注意ワードだ。エンジニアはあいまいな指示や説明を嫌う。融通の利かない性格だからではない。融通の利かない仕事が多いのだ。例えばシステム開発をするときは、入力欄一つ取っても、基本は入力可能文字数を決める必要がある。
開発以外でも、あいまいな指示で割を食うことが多い。クライアントや発注者が発注しなかったせいなのに、納品後に「あの機能がない」などとクレームを受けることがある。そしてサポート期のトラブル対応では、相手の要領を得ない説明に、たびたび頭を抱えているのだ。
よってエンジニアから情報提供を求められたら、明確に応じてほしい。入力可能文字数の例でいうと「何文字でも入るようにしろ」では困る。家を建てるときに「何人でも住めるようにしろ」と言うのと同じだ。根拠のある数値を提示できるようにしよう。プロジェクトでは、必要となる情報をリストアップしてもらうとよい。
なお、システムのトラブル対応を依頼するときは、エラーコードや画面のスクリーンショット画像を提供すると喜ばれる。
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