ボルボ「EX90」に映る安全への並々ならぬこだわり 気候変動、循環型経済、倫理も重視している

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2023年後半に生産を開始する「EX90」。圧倒的な動力性能に加えて、安全性や自動運転支援機能でも世界のトップを目指す(写真:ボルボ)
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ボルボが2023年後半に生産を開始する新しいフラッグシップ「EX90」は、7人乗りの大型電動SUVだ。ツインモーターの全輪駆動モデルではシステム最高出力380kW(517ps)、最大トルク910Nmという怪力と評してもよいアウトプットで、111kWhの大容量バッテリーを搭載し航続距離は最長600kmに及ぶという。

圧倒的な動力性能に加えて、安全性や自動運転支援機能でも世界のトップを目指す。レーザーを使って対象物との距離を測定するLiDAR(ライダー)1基のほか、レーダーセンサー5基、カメラ8基、超音波センサー16基を搭載して徹底的に脅威から身を守り、周囲に危害を加えない。幼い子供やペットなどを車内に置き去りにしてしまうことを防止する車内センサーの搭載も新しい試みだ。

フォードの手から離れて中国資本となったことがポジティブに働き、世界の自動車ブランドの中でも独自のポジションを保っているボルボは、2022年に元・ダイソンCEOのジム・ローワン氏をCEOに招いたことでも話題になった。新型電動SUVの登場を機会に、安全とサステナビリティというふたつの分野におけるキーパーソンに話を聞くことができたので紹介したい。

安全を駐車中の車内にも

ボルボは、なぜ長年にわたり自動車の安全性に関して世界をリードし続けることができたのだろう。乗員保護と衝突事故を中心に、安全全般を担当しているボルボ・カー チャイルドセーフティのロタ・ヤコブソン(Lotta Jakobsson)氏に安全性に関するシステムと思想について聞いた。

「私たちの開発は、1970年に独自の事故調査と統計データ収集を確立して以来、人々がどのように負傷しているかという情報に基づいています。最近では、事故だけでなく運転手の行動を理解するために多くの研究を行っています。現実の世界がそうであるように、私たちは常にあらゆる人、あらゆる側面を含めた考え方を持っています。事故の複雑さも理解しています。それが世界をリードしていく鍵であり、データに基づいた独自の知識を持っていることで、イノベーションを起こすことを可能にしています」

ボルボ・カー チャイルドセーフティのロタ・ヤコブソン(Lotta Jakobsson)氏(写真:ボルボ)
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