関西私鉄「車両カラー」、あなたの好みはどれ? ラッピングでもあっと驚くデザインが続々登場

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ラッピング車両は時として、別会社かと思わせるくらい大変身するものだ。阪神は2022年8月から、阪神甲子園球場100周年を記念した「阪神甲子園球場100周年記念ラッピングトレイン」を運行している。

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ラッピング車両は、阪神の標準塗装とはまったく異なるクリーム色と緑色という姿に。さらに甲子園球場を舞台にしたマンガのキャラクターを見ることができる。

近鉄では、2022年12月5日から、新たなラッピング車両「ならしかトレイン」が登場する。外観はイラストレーターの「げみ」氏のオリジナル描き下ろし。近鉄奈良駅周辺の風景や鹿などが描かれ、幻想的なイラストとなる。また、車内も工夫を凝らし、シートは鹿の背中をイメージした柄で、鹿の形をあしらったつり革も設置。「ならしかトレイン」はおもに奈良線で走り、阪神の神戸三宮駅にも乗り入れる。

京阪石山坂本線も奮闘

ラッピング車両でローカル線を盛り上げようとしているのが、京阪石山坂本線だ。石山坂本線は苦戦が続いている。

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そこで、ラッピング車両で盛り上げようと奮闘しているのだ。直近では、2022年8月に運行を開始した、大津線開業110周年記念のラッピング電車が運行している。

石山坂本線・京津線を含めた大津線は1912年に三条大橋―札の辻間、翌年に大津(現・びわ湖浜大津)―膳所(現・膳所本町)間で開業した。車体には過去に活躍した電車の写真が見られ、さながら走る電車博物館といった様相だ。

また、沿線の高校生が車内放送で大津線の魅力をPRする。沿線住民を巻き込んだラッピング列車は、多くの人に好感を持たれるだろう。

これからも「あっと驚くラッピング車両」が登場するに違いない。鉄道ファンはもちろん、あまり鉄道に興味がない方も、ラッピング車両を通じて関西大手私鉄に興味を持ってくれたらと思う。

新田 浩之 フリーライター

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にった ひろし / Hiroshi Nitta

1987年兵庫県神戸市生まれ。2013年神戸大学大学院国際文化学研究科修了。関西の鉄道をはじめ、中欧・東欧・ロシアの鉄道旅行、歴史について執筆。2018年にチェコ政府観光局公認の「チェコ親善アンバサダー2018」に就任。

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