操業停止相次ぐ鹿島臨海工業地帯、車・家電など川下への影響甚大【地図で見る震災被害】

首都圏中心部から東へ約80キロメートル。太平洋に面する茨城県神栖市、鹿嶋市にまたがる臨海部には、鹿島港を中心に鉄鋼や石油化学などの工場や発電所などが立ち並ぶ鹿島臨海工業地帯が広がる。約160社の企業が拠点を持ち、2万人超が働くとされる茨城県下で最大の工業集積地だ。日本経済を支える枢要のひとつが、東日本大震災の影響で陥った“機能停止”は、国内の幅広い産業に影響する懸念がある。



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住友金属工業、三菱化学、旭硝子、信越化学工業、クラレ、カネカ、花王、東京電力……。鹿島臨海工業地帯では巨大地震の強い揺れに加えて、押し寄せた津波の衝撃や冠水などによって、各プラントの設備や共有インフラなどが損傷。操業停止に追い込まれた工場や発電所が続出した。

23日現在、鹿嶋側の軸となる住友金属が一部で操業を再開するなど復旧作業も進みつつあるが、東京電力の火力発電所で運転が止まった状態が続くなど完全復活にはほど遠い。とくに神栖側に位置する国内最大級の石油化学コンビナート(鹿島コンビナート)は機能停止状態に陥ったままだ。

コンビナートの中核を担う石油化学プラントを持つ三菱化学は23日、震災直後から操業を停止している鹿島事業所の復旧には最短でも2カ月以上の期間を要する見込みになったと発表した。震災の影響で港湾設備など周辺インフラが大きく損傷し入出荷が困難な状態にあり、修復には相当な時間を要する。操業再開は6月以降にずれ込む可能性もある。

コトは三菱化学1社の問題にとどまらない。石油化学プラントが稼働しなければ、石油化学コンビナートは本来の機能を発揮できないからだ。

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