遂に日本上陸、中国EV「BYD」参入に隠された裏事情 ガソリン車が圧倒的シェアの日本になぜ進出?

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BYDとトヨタは2020年に中国・深圳にEV開発の合弁会社を設立した。この提携は中国のEV市場をにらんだものだが、「日本最強の自動車メーカーであるトヨタは『材料や製造プロセスまで含めて環境や安全性のことを考えると、ハイブリッドカーが最適解』と日本の消費者を啓蒙し、EVの普及を阻んできた。しかしEVシフトが止められないなら、関係が深いBYDを使って日本の自動車市場をコントロールするつもりなのでは」と分析する経済メディアもある。

トヨタはBYDと組むことで対抗

昨年は日産が軽自動車EV「サクラ」を発売し、圧倒的な価格競争力を武器にヒットした。政府がガソリン車廃止を打ち出し、ガソリン車並みの価格のEVが市場に増えれば、日本も遅かれ早かれEVシフトが進む。

中国メディアは「トヨタが競争力のあるEVを出すまでは、BYDと手を組むことで他メーカーに対抗するのでは。世界のトヨタがバックにいるなら、テスラとの戦いを優位に進められる」とも期待している。

浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

福岡市出身、早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で教員。現在は経済分野を中心に執筆編集、海外企業の日本進出における情報発信の助言を手掛ける。近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房)『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
X: https://twitter.com/sanadi37
公式サイト: https://uragami-sanae.jimdosite.com/

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