7000万円貯めた人の、挫折しない貯金生活 貯まる人は何をしているのか?

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未来を完全に予測できる人はいないので、どんなに精緻な計画を立てても不測の事態は発生します。貯金計画における不測事態の例としては「冠婚葬祭が多かった」「体調を崩して医療費が想定より多くかかった」「家電が故障して買い換えた」などが挙げられます。

どれも仕方のない出費ですが、仕方がないと貯金をあきらめるようでは、いつまで経ってもおカネは貯まりません。不測の事態が発生し計画どおり進まなくなったら、改善する方法を考え実行することで、軌道修正する必要があるのです。

また、人の意思について言えば、そもそも強くないという前提に立つ必要があります。私の経験上、よっぽど好きなことや、後がないほど追い詰められている状態でないかぎり、物事を計画どおりにやり遂げられる人間は少ないと思います。ダイエットや英語の上達など比較的簡単な取り組みであっても、挫折してしまう人は多いです。ですから意思だけに頼っていては、おカネは貯まりません。意思をサポートする仕組みを構築する必要があります。

PDCAサイクルを回せば貯金は成功する

計画どおり物事を進め、目的を達成するために便利な手法があります。PDCAです。

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をつなげたもので、このサイクルを回せばどんどん物事がよくなり、前に進むという手法です。これを繰り返すことで、“不測の事態”や“人の意思の弱さ”を乗り越えて、貯金を計画どおり進められるのです。

私が7年もの間、貯金生活を計画どおり続けられているのは、貯金に最適化されたPDCAを回しているからです。

7年にわたる貯金生活では、会社の業績低迷による年収の伸び悩みをはじめとしたさまざまな不測の事態が起りました。しかし、そのたびにPDCAサイクルを活用し改善を繰り返して来たので、現在があるのです。また、PDCAの仕組みにより、定期的かつ客観的な形で、これまでの取り組み状況の把握が可能となります。これまでの努力の可視化は、貯金を続ける意思を強固にする原動力となっています。

このPDCAは有名な手法なので、ビジネスマンであれば知っている方もいると思います。ただ、“知っている”と“使いこなせる”は別です。このPDCAは当然のことを言っているだけなのですが、ポイントを押さえて運用しないと成果に結び付けられません。よく経営コンサルタントも口ではPDCAを連呼し、顧客に徹底を要求しますが、自分の話となるとしっかり回せている人は少ないように見えます。

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