春節の労働者大移動後に働き手は職場に戻るのか 雇用主は人手不足に陥ることはないだろうと楽観

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労働者が仕事を辞めると労働市場は一定の打撃を被る

労働者が仕事を辞めることで、労働市場は一定の打撃を被ることはすでに公式データで示されている。中国国家統計局が今週発表したデータによれば、12月の労働参加率は1.1ポイント低下した。

中国が2020年、春節の連休から本土の大半をロックダウン(都市封鎖)した際、多くの工場にとって労働力不足が大きな問題となった。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が公表した研究調査では、都市部の雇用と平均労働時間の回復には約3カ月を要した。

当時と今の違いは、従業員が職場に戻る際、コロナ対策としての隔離される必要がなくなったことだ。そのため、雇用主は人手不足に陥ることはないだろうと楽観的に考えており、劉さんのような働き手は休暇後に新たな仕事に就くことは容易とみている。

義烏は宝飾品から家具・インテリア、玩具、電子機器に至る日用品が世界的に取引される中心地だ。

食品容器などプラスチック製品を生産している従業員70人ほどの義烏創居工芸品は、主に国内市場での競争の激化により、昨年の売上高が前年比で20%余り減った。

同社の李重慶会長は2月5日までに復帰する従業員に1カ月分の賃金を上乗せする。「23年は恐らく22年よりも良い年になるだろう。人々が外出を再開する限り支出は増える」と話した。

李重慶氏Photographer: Yujing Liu/Bloomberg

 

原題:China’s Lunar New Year Exodus Threatens More Factory Disruption (抜粋)

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著者:Bloomberg News

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